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介護職員初任者研修とは?費用や内容を解説!働きながら取れる方法も紹介

介護職員初任者研修とは?費用や内容を解説!働きながら取れる方法も紹介

介護職員初任者研修とは、介護職を目指す人の入門資格です。今回は、介護職員初任者研修の概要や費用、内容、働きながら取得する方法を詳しく解説し、ヘルパー2級や介護福祉士との違いも紹介します。資格取得のメリットを知り、就職やキャリアアップに役立てましょう。

この記事がおすすめな人

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    介護職への転職や就職を検討している方
    転職・就職活動の際に有利になるだけでなく、働きながらさらに上位資格へとキャリアアップも目指せます。
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    家族介護のための基礎的な介護スキルを身に着けたい方
    自宅で高齢の家族を介護する際、正しい知識や技術を学んでおくことで、負担を軽減し、安全かつ安心な介護が可能になります。
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    安定した資格を取得し、将来のキャリアアップを目指す方
    初任者研修は、安定した介護職への第一歩としてだけでなく、介護福祉士など上位資格へのステップアップにもつながるため、長期的なキャリア形成を目指す人に向いています。
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    育児や仕事と両立しながら、新しい資格取得に挑戦したい社会人
    通信学習とスクーリングを組み合わせた柔軟な学習スタイルが多く、週末や夜間に通える講座も豊富に用意されています。
資格の概要と役割
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介護職員初任者研修とは

ここでは、介護職員初任者研修の概要と介護業界における役割について解説します。

初任者研修は、介護職における入門的な資格であり、未経験者でも基礎から学べる点が特徴です。資格取得後は訪問介護や施設介護など、幅広い現場で活かせるスキルが身につきます。

資格の概要と役割

介護職員初任者研修は、旧ホームヘルパー2級に代わる介護職の基礎資格です。介護業務を行う際に必要な基本知識と技術を学ぶ講座で、訪問介護や施設介護の現場で活かすことができます。

介護職員初任者研修の概要

項目

内容

研修時間

130時間(講義・演習・実習を含むカリキュラム)

※実習は任意のため、研修を実施する事業者によっては無い場合があります。

学べる内容

身体介護(入浴・排泄介助など)、生活援助(掃除・食事準備)、認知症ケア、利用者とのコミュニケーション技術

修了後の主な役割

訪問介護員、施設介護スタッフとして現場で活躍

将来のキャリア

実務者研修や介護福祉士など上位資格へのステップアップが可能

出典:介護に関する資格等について|厚生労働省

出典:介護職員初任者研修科 認定申請様式|厚生労働省

上記の表のように、130時間のカリキュラムを通じ、身体介護や生活支援、認知症ケアなどの基礎を習得します。


修了後は訪問介護員や施設介護スタッフとして働けるほか、利用者の尊厳を守りながら自立支援を行う専門職としての役割が求められます。

また、初任者研修は介護業界でのキャリア形成の第一歩であり、将来的には実務者研修や介護福祉士へのステップアップにもつながる重要な資格となっています。

介護業界における位置づけと必要性

初任者研修は、介護業界における基礎資格として広く位置づけられています。高齢化の進行に伴い、介護サービスの需要は増加しており、専門知識と技術を持つ人材が求められています。

初任者研修で学ぶ「安全な介助方法」や「利用者との信頼関係を築くためのコミュニケーションスキル」は、未経験者が現場で働く際に特に重要です。

また、介護現場では人手不足が課題となっているため、初任者研修修了者は即戦力として期待されています。利用者やその家族からの信頼を得るためにも、資格取得は大きなアピールポイントとなります。

介護職員初任者研修の最新の動向と厚生労働省の方針
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ここでは、介護職員初任者研修に関する最新の動向と、厚生労働省が示す方針について解説します。

初任者研修は、介護人材育成の基盤を担う資格であり、制度改正や人材需要の変化に伴い、その役割がますます重要になっています。

制度改正の背景

介護職員初任者研修は、2013年に旧ホームヘルパー2級から移行して創設された資格です。この改正は、介護人材の質向上と利用者の尊厳を尊重する自立支援型介護の推進を目的に実施されました。

厚生労働省は、基礎教育として統一されたカリキュラムを導入し、より実践的で幅広い知識を学ぶことができるようにしました。

これにより、身体介護、認知症ケア、コミュニケーション技術など実践的な内容が強化され、介護職としての専門性向上が期待されています。

今後も介護サービスの質向上を目指すため、初任者研修は介護業界における標準資格として位置づけられています。

今後の介護人材需要と資格の重要性

日本では高齢化が進み、介護人材の需要は今後さらに増加する見込みです。厚生労働省の「介護人材確保に向けた取組」による試算では、2026年度に約240万人の介護人材が必要とされています。

そのため、介護現場では、初任者研修を修了した基礎スキルを持つ人材が求められています。

特に、安全な介助方法や利用者との信頼関係を築くコミュニケーション力は重要であり、資格取得が就職・転職における大きな強みとなります。

初任者研修は実務者研修や介護福祉士といった上位資格への第一歩であり、長期的なキャリア形成にも欠かせない資格といえるでしょう。

介護職員初任者研修と他資格の違い
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介護職員初任者研修と他資格の違い

ここでは、介護職員初任者研修と他の介護関連資格との違いについて解説します。

旧ホームヘルパー2級からの制度変更の背景や、実務者研修・介護福祉士とのキャリアパス上の位置づけを知ることで、自身の目指す働き方やキャリア形成を考える参考になります。

ヘルパー2級との違いと制度変更の背景

介護職員初任者研修は、2013年の制度改正により旧ホームヘルパー2級を廃止し、新設された資格です。制度変更の背景には、介護人材の質向上と、自立支援を重視する介護方針の強化があります。

従来のヘルパー2級は生活援助中心でしたが、初任者研修では身体介護や認知症ケア、コミュニケーション技術など、より実践的な内容が重視されています。

制度変更ポイント

項目

ホームヘルパー2級(旧制度)

介護職員初任者研修

制度状況

2013年に廃止

2013年に新設

カリキュラム

統一基準なし、生活援助中心

全国統一130時間、実践重視

学習内容

生活援助が主

身体介護、認知症ケア、コミュニケーション技術

目的

基本的な介護支援

自立支援型介護・専門性強化


130時間の統一カリキュラム導入により、全国で同じ水準のスキル習得が可能になりました。これにより、利用者の尊厳を守る介護や、安心・安全な支援ができる人材育成が進められています。

初任者研修と実務者研修・介護福祉士のキャリアパス比較

初任者研修は、介護職を始めるための基礎資格であり、未経験者が現場に入る第一歩です。

実務者研修はサービス提供責任者や訪問介護の管理業務を担うために必要な資格で、450時間のカリキュラムでより高度な医療的ケアを学びます。

介護福祉士は国家資格であり、介護現場の専門職として指導的役割を担います。


キャリアパス比較

資格

主な位置づけ

研修時間・内容

主な役割

初任者研修

介護職の基礎資格

130時間/身体介護・基礎知識

訪問介護員・施設職員として基礎業務

実務者研修

中堅介護職資格

450時間/医療的ケア・管理業務

サービス提供責任者、訪問介護管理業務

介護福祉士

国家資格(専門職)

実務経験+国家試験

指導的役割、専門的介護サービス提供

出典:介護に関する資格等について|厚生労働省

初任者研修修了後、実務者研修を経て介護福祉士を目指す流れが一般的で、キャリアアップだけでなく給与面や職場選択の幅が広がる利点があります。

介護職員初任者研修の取得方法
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介護職員初任者研修の取得方法

ここでは、介護職員初任者研修を取得するための具体的な方法について解説します。

カリキュラム内容や修了試験、通信講座を利用した学び方、修了後の履歴書への記載方法など、就職・転職活動に役立つポイントを詳しく紹介します。

受講内容とカリキュラムの流れ

介護職員初任者研修は、総時間数130時間のカリキュラムで構成されています。講義・演習・実習を通じて、介護職に必要な基礎知識と技術を段階的に学ぶ仕組みです。

実習は任意のため、研修を実施する事業者によっては研修を実施しない場合もあります。


カリキュラムの内訳

科目

内容

時間数(目安)

講義

介護保険制度、高齢者の身体・心理特性、認知症の理解

約50時間

演習

ベッドメイキング、移乗介助、食事・排泄介助の実技

約70時間

実習

施設での利用者支援、コミュニケーション体験

約10時間

合計

130時間

出典:介護職員初任者研修科 認定申請様式|厚生労働省

修了試験の内容と合格率・難易度

初任者研修の修了試験は、カリキュラム終了後に実施されます。

試験内容は、講義や演習で学んだ介護知識と技術の理解度を問う筆記試験が中心です。選択問題や記述問題が出題され、学んだ内容を正しく理解していれば合格できるレベルとされています。


多くの養成機関では合格率が90%以上とされ、学習内容を復習して臨めば十分合格可能です。試験はあくまで理解度確認の位置づけであり、未経験者でも丁寧に学習すれば合格できる仕組みになっています。

通信講座・スクーリング・働きながら取る方法

初任者研修は、通信講座とスクーリングを組み合わせることで、働きながらでも取得できます。

通信講座では、テキストやオンライン教材を活用して自宅学習を進め、基礎知識を身につけます。その後、スクーリングで演習や実技を学び、実際の介護技術を体験します。

多くの養成機関では、週末や夜間コースが用意されており、社会人や子育て中の方でも通いやすいのが特徴です。費用は約5万円〜15万円が一般的ですが、自治体の助成制度を利用できる場合もあります。


働きながら初任者研修を取得するためのポイント

  • 通信学習:テキスト・オンライン教材で基礎知識を学ぶ
  • スクーリング:週末や夜間コースで実技演習を実施
  • 対象者向け:社会人や子育て中の方にも通いやすい
  • 費用相場:5万円〜15万円、自治体の助成制度利用可

履歴書への書き方・修了証の扱い

初任者研修を修了した場合、履歴書の「資格欄」に正式名称を省略せず「介護職員初任者研修修了(取得年月)」と記載します。修了証は資格証明書として重要な書類であり、就職時に提出を求められることがありますので、大切に保管しましょう。

この資格は、介護職の基礎スキルを持つ証明となり、採用で有利に働く場合があります。また、将来的に介護福祉士を目指す際の実務者研修へのステップアップにも役立ちます。

介護職員初任者研修のメリット・デメリット
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介護職員初任者研修のメリット・デメリット

ここでは、介護職員初任者研修を取得するメリットと、取得しない場合に考えられるデメリットについて解説します。

受講前に知っておくべき注意点についてもまとめたため、資格取得を検討する際の参考にしてください。

介護職員初任者研修を取得するメリット

介護職員初任者研修を取得する最大のメリットは、介護現場で必要とされる基礎スキルを証明できる点です。身体介護(入浴・排泄・移乗など)を行うには、法律上この資格が必要であり、無資格者と比べて業務の幅が大きく広がります。


また、就職・転職活動においても有利に働き、介護施設や訪問介護事業所などでは資格手当が支給される場合もあります。将来的に介護福祉士を目指す場合、この研修は実務者研修やキャリアアップへの第一歩となるため、長期的なキャリア形成にも役立つ資格といえます。

取得しない場合のデメリットや制約

初任者研修を取得しない場合、身体介護を含む多くの業務が制限されるため、介護現場での活躍の幅が狭まります。

転職市場においても、資格を持つ応募者が優遇される傾向が強いため、介護職として長期的に働く意思がある場合は、早い段階で資格取得を検討する価値は高いでしょう。


資格の有無による業務・待遇・キャリアの違い

項目

資格あり

資格なし

業務範囲

身体介護・生活援助どちらも可能

(訪問介護で必須)

生活援助が中心、身体介護は不可

※施設介護では事業所の人員配置基準により無資格者が身体介護に携わる場合もあります。

給与・待遇

資格手当が支給される場合が多い

手当がつかないケースが多い

キャリア形成

実務者研修・介護福祉士など上位資格取得がしやすい

上位資格取得が困難または制約が多い

転職・就職

求人数が多く、選択肢が広がる傾向

求人数が限定されやすい

出典:訪問介護|厚生労働省

出典:令和6年介護従事者処遇状況等調査結果の概要|厚生労働省

出典:介護に関する資格等について|厚生労働省

介護職員初任者研修の費用と補助制度
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介護職員初任者研修の費用と補助制度

ここでは、介護職員初任者研修にかかる受講費用の相場やスケジュール別の学習期間について解説します。

さらにハローワークや自治体が提供する補助制度、教育訓練給付金などの支援制度、費用負担を軽減するための具体的な活用法も紹介します。

受講費用の相場とスケジュール別期間

介護職員初任者研修の受講費用は、一般的に5万〜15万円程度が相場です。費用にはテキスト代や実技演習料が含まれ、スクールや地域によって変動します。

標準の130時間カリキュラムでは、短期集中コースの場合は1か月程度で修了可能ですが、平日夜間や週末に通う社会人向けのコースでは2〜4か月ほどかかるのが一般的です。通信講座を併用する場合、自宅学習とスクーリング日程の調整が必要になります。

受講前には、学習期間と費用のバランスを比較し、自分のライフスタイルに合った講座を選ぶことが重要です。

ハローワーク・自治体の補助金・無料取得制度

費用負担を軽減する方法として、ハローワークや自治体が実施する補助制度を活用する方法があります。


主な補助制度

制度名

内容

条件

公共職業訓練

無料または低額で受講可能

ハローワークで求職登録が必要

自治体の支援事業

受講料の全額・一部助成

修了後、指定施設へ一定期間就職

これらの制度を利用するには、事前にハローワークや自治体窓口での申し込み、就職意向の確認を受ける必要があります。

出典:離職中で、生活費を確保しつつスキルアップしたい|厚生労働省

出典:介護人材確保に向けた取組み|東京都社会福祉協議会

教育訓練給付金・キャッシュバック制度の活用法

社会人の場合、教育訓練給付金制度を活用することで費用負担が軽減される場合があります。


教育訓練給付金の主な条件

  • 雇用保険加入期間が原則1年以上
  • 厚生労働省指定の対象講座であること
  • 受講修了後、支払った費用の20%(上限10万円)が支給
  • 修了後、ハローワークへ申請が必要


また、民間スクールによっては、修了後に一定期間内に介護職へ就職することで受講料の一部が返金されるキャッシュバック制度を設けているところもあります。

対象講座かどうか、事前に厚生労働省指定の教育訓練給付対象講座一覧や、スクール公式サイトを確認しましょう。

介護職員初任者研修を受講する人の特徴
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介護職員初任者研修を受講する人の特徴

ここでは、介護職員初任者研修を受講する人の性別や年齢層、受講を決めたきっかけ、介護職に向いている人の特徴について解説します。

これから介護職を目指す方が、自分に適性があるかを判断する参考になります。

受講者の性別・年齢層・受講のきっかけ

介護職員初任者研修の受講者は、女性が約7割を占めるといわれ、子育てが一段落した30〜50代が多い傾向があります。しかし、近年は20代の若年層や男性受講者も増加しており、幅広い年代が学んでいます。


主な受講のきっかけ

  • 介護職への転職・就職を目指すため
  • 親や家族の介護に役立てたい
  • 安定した資格を取得しておきたい


介護職は未経験からでも始めやすく、研修修了後すぐに現場で働けるため、キャリアチェンジを考える社会人にも人気があります。

どんな人が介護職に向いている?

介護職に向いているのは、人と接することが好きで、相手の気持ちを思いやれる人です。利用者とのコミュニケーションが多く、相手の立場に立って考えられる柔軟性が求められます。


介護職に向いている人の特徴

  • 人と接することが好きで、思いやりがある
  • 相手の立場に立って行動できる柔軟性がある
  • 健康管理ができ、体力に自信がある
  • 報告・連絡・相談ができる協調性がある
  • 「人の役に立ちたい」という気持ちが強い


専門知識や技術は研修を通じて学べるため、未経験でも「人の役に立ちたい」「誰かを支えたい」という気持ちを持つことが、介護職を長く続けるうえで重要です。

介護職員初任者研修の資格取得後にできる仕事
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介護職員初任者研修の資格取得後にできる仕事

ここでは、介護職員初任者研修を取得した後に働ける職場や、給料やキャリアアップの事例、介護以外の分野で資格を活かす方法について解説します。

資格取得後の具体的な働き方を知ることで、今後のキャリア設計に役立てることができるでしょう。


訪問介護・施設介護・病院など活躍できる職場

介護職員初任者研修を取得すると、訪問介護や有料老人ホーム、特別養護老人ホームなどの施設介護、さらには病院の看護補助業務など幅広い現場で活躍できます。

介護現場ごとの仕事内容と特徴を以下にまとめました。

職場

主な仕事内容

特徴

訪問介護

身体介護(入浴・排泄・移乗)・生活援助

1対1の支援が中心、自宅で利用者と密に関わることができる

施設介護

食事・入浴介助、レクリエーション支援

※施設介護では事業所の人員配置基準によって無資格者が身体介護に携わることも可能です。

複数の利用者を一度に支援、チーム介護が中心

病院(看護補助)

患者の移送、食事・排泄介助

医療的知識を学べる機会が多い

出典:訪問介護|厚生労働省

出典:「介護補助者」という選択|厚生労働省

出典:施設介護員-職業詳細|Job Tag(職業情報提供サイト)

資格取得後は、これらの職場から自分のライフスタイルに合った働き方を選ぶことができます。

初任者研修取得者の給料【キャリアアップ事例】

初任者研修取得者の給料は、地域や施設形態により異なりますが、厚生労働省の介護職員処遇改善データでは、正社員で月給約32万円となっています。資格手当や夜勤手当が加わるとさらに増える場合があります。

キャリアアップの例としては、実務経験を積みながら実務者研修→介護福祉士→ケアマネジャーという流れが一般的です。

特に介護福祉士になると、役職手当や責任あるポジションに就くことが可能になり、年収400万円以上を目指せる可能性もあります。

初任者研修は基礎資格ですが、段階的にステップアップすることで安定したキャリア形成が期待できます。

出典:令和6年介護従事者処遇状況等調査結果の概要|厚生労働省

サービス業など介護以外で資格を活かす方法

介護職員初任者研修は介護以外の分野でも活用できる資格です。


資格が活かせる仕事例

  • 福祉用具販売・レンタル業:介護知識を活かした商品提案や説明
  • 訪問入浴サービス・家事代行:高齢者支援を伴うサービス業
  • シニア向け住宅・保険相談業務:高齢者支援への理解を評価される
  • 介護関連企業の営業職:専門知識を活かした顧客対応が可能


資格を持つことで、介護現場以外でも「高齢者支援に理解がある人材」と評価され、営業や接客職でも信頼を得やすくなる点が大きな強みです。

介護職員初任者研修スクール選びのポイント
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介護職員初任者研修スクール選びのポイント

ここでは、介護職員初任者研修を受講する際に重要となるスクール選びのポイントについて解説します。

働きながら通えるスケジュールの選び方や、失敗しないスクール選びの基準、費用負担を抑えるキャンペーン活用法を紹介します。

働きながら通えるコース・スケジュールの選び方

働きながら介護職員初任者研修を受講する場合は、自分の生活リズムに合ったスケジュールを選ぶことが重要です。

社会人に人気なのは、週末や夜間の通学コースや、通信学習とスクーリングを組み合わせたハイブリッド型講座です。通信講座で基礎知識を自宅学習し、スクーリングで実技演習を行うため、学習時間を柔軟に調整できます。

最短1か月の短期集中コースもありますが、平日日中に受講できる人向けです。申し込み前に、振替制度の有無や欠席時のフォロー体制を確認すると、仕事との両立がしやすくなります。


選び方のポイント

  • 振替制度や欠席時のフォロー体制が整っているか
  • 自宅学習と通学のバランスが自分に合っているか
  • スケジュール変更への柔軟さを事前に確認

費用負担を抑えるスクール・キャンペーン活用法

初任者研修の費用はキャンペーンや助成制度を活用することで負担を抑えられる場合があります。申し込み前に、各制度の条件を確認しておきましょう。


受験費用を軽減できる主な制度と条件

割引・補助の種類

内容

条件

早期申込割引

1万円以上割引される場合あり

期間限定・指定日までに申し込み

紹介制度割引

友人紹介で受講料が割引

紹介者と同時期申し込み

キャッシュバック制度

就職を条件に受講料返金

指定介護施設に一定期間就職

公的助成制度

無料または低額受講が可能

ハローワーク・自治体が定める条件を満たす必要あり


助成制度は事前申請が必要な場合が多いため、公式サイトや窓口で適用条件・申請方法・期間を確認することが特に必要になります。

出典:就職に強いベネッセの「介護職員初任者研修」|ベネッセスタイルケア

出典:受講料と割引制度|介護の資格取得・出張講座なら、ひたちの介護福祉学院

出典:【介護】受講料キャッシュバック制度|介護の資格講座 ニチイ まなびネット

出典:介護人材確保に向けた取組み|東京都社会福祉協議会

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まとめ

介護職員初任者研修は、未経験からでも挑戦できる介護職の入門資格であり、将来のキャリア形成にもつながる重要なステップです。基礎的な介護スキルを身につけることで、訪問介護や施設介護、病院など活躍の場が広がります。


また、実務者研修や介護福祉士など上位資格へのステップアップも視野に入れられるため、長期的なキャリア形成を考える方にも適しています。介護人材の需要が高まる今、安定した就職や転職を目指す方は、早めの取得を検討してみてはいかがでしょうか。

ここでは、介護職員初任者研修に関するよくある質問について解説します。 無資格や未経験での受講可否、取得までの期間、独学での取得の可否、高校生や主婦の受講可否、さらに受講時の服装やレポート提出に関する疑問にもお答えします。

よくある質問

Q.介護職員初任者研修は無資格・未経験でも取得できる?
A.

介護職員初任者研修は、無資格・未経験でも受講可能です。特別な学歴や経験は必要なく、講義と実技を通して基礎から学べるため、初めて介護分野に挑戦する人にも適しています。

修了後は、訪問介護や施設介護などで身体介護を含む業務に従事できるようになります。

Q.介護職員初任者研修はどれくらいの期間で資格が取れる?
A.

介護職員初任者研修は、厚生労働省が定める130時間のカリキュラムを修了すると取得可能です。短期集中なら1か月、夜間や週末コースでは2〜4か月程度が一般的です。

通信講座を併用する場合も、スクーリングでの実技演習は必須です。ライフスタイルに合わせたスケジュール選びが重要です。

Q.介護職員初任者研修には独学では取得できない?
A.

初任者研修は独学では取得できません。厚生労働省基準に基づき、指定養成機関で講義・実技・演習を受講する必要があるからです。

特にベッドメイキングや移乗介助などの介護技術は、講師の指導のもとで実践的に学びます。通信講座を利用しても、スクーリングが必須です。独学は知識習得には役立ちますが、資格取得にはスクール受講が必要です。

Q.介護職員初任者研修には高校生や主婦でも受講可能?
A.

介護職員初任者研修は、高校生や主婦でも受講可能です。

年齢や学歴の制限はなく、高校生は進路選択、主婦は家族介護や再就職目的で学ぶことが多くみられます。週末・夜間コースを設けるスクールも多く、家庭や学業と両立しやすい環境が整っています。

Q.介護職員初任者研修の受講時の服装やレポート提出は?
A.

受講時は、動きやすく清潔感のある服装が求められます。実技演習があるため、パンツスタイルやスニーカーが推奨され、アクセサリーや強い香水は避けるのが望ましいです。

レポート提出は講義内容の理解を深める目的で課されることが多く、基礎的な内容で講義をしっかり押さえておけば十分に対応できるでしょう。

豊富な臨床経験と高度な専門資格を活かし、医療・介護分野における正確で信頼性の高い情報監修を行っています。
監修者

海野 和看護師

この記事の監修者情報です

2006年に日本消化器内科内視鏡技師認定証を取得し、消化器系疾患の専門的な知識と技術を習得。2018年にはNCPR(新生児蘇生法専門コース)の認定を取得し、緊急時対応のスペシャリストとしての資格を保有。さらにBLS(HeartCode®BLSコース)を受講し、基本的生命維持技術の最新知識を習得。豊富な臨床経験と高度な専門資格を活かし、医療・介護分野における正確で信頼性の高い情報監修を行っています。

【保有資格】

日本消化器内科内視鏡技師認定証(2006年取得)
NCPR(新生児蘇生法専門コース終了認定証)(2018年取得)
BLS(HeartCode®BLSコース)受講済み

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