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ケアカンファレンスの基礎を学びたい方初めてケアカンファレンスに参加する介護職・看護職・リハ職の方
多職種連携の実践力を高めたい方利用者のサービス利用計画(ケアプラン)作成やチーム内コミュニケーションを円滑にしたい方
介護現場でキャリアアップを目指している方リーダー職やサービス提供責任者を目指し、会議の進行役を担いたい方
ご家族のケアに積極的に関わりたい方在宅介護中で専門職との打ち合わせやケア会議を理解し、意見を伝えたい方
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ケアカンファレンスとは?【介護現場での意味】
介護現場では、利用者一人ひとりの状態や課題に応じて、職種を超えた連携が求められます。
ケアカンファレンスは、そのための情報共有や話し合いの場として活用されており、日々のケアの方向性を整理する役割を担っています。
ここでは、ケアカンファレンスの基本的な意味や、介護現場でどのように位置づけられているのかを解説します。
ケアカンファレンスの定義
ケアカンファレンスとは、利用者に適切な医療・介護サービスを提供することを目的として、施設スタッフや関係者が集まり、利用者の状況やケア方針について話し合う会議のことです。
医師・看護師・介護士・リハビリ職など多職種が参加し、それぞれの視点から情報を共有し、課題や対応策を整理します。
「カンファレンス」は会議を意味する言葉であり、ケアカンファレンスは介護や医療に関する会議全般を指す場合もあります。法令による開催義務はなく、施設や事業所の判断で実施される点が特徴です。
介護現場で使われる理由
介護現場でケアカンファレンスが行われる理由は、利用者への支援を多角的に検討するためです。日常のケアでは、職種ごとに把握している情報が異なるため、個別に対応しているだけでは全体像が見えにくくなります。
ケアカンファレンスを通じて、利用者の身体状況や生活背景、家族の意向などを共有することで、支援方針を整理しやすくなります。
また、事例をもとに意見交換を行うことで、スタッフ同士の理解が深まり、現場での対応力向上にもつながるでしょう。
カンファレンスとの呼び方の違い
「カンファレンス」は一般的に会議を指す言葉で、医療や福祉の分野ではさまざまな場面で使われます。その中でも、ケアカンファレンスは「ケア」をテーマにした話し合いを意味します。
介護現場では「ケアカンファレンス」と「サービス担当者会議」が混同されることがありますが、両者は同じではありません。
ケアカンファレンスは法令上の定義や開催義務はなく、施設が自主的に行う会議であるのに対し、サービス担当者会議は介護保険法に基づく『指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準』等で実施が求められている制度上の会議です。性質としてはケアカンファレンスの一形態といえますが、開催場面や手続きが法令で規定されています。
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ケアカンファレンスの意義
ケアカンファレンスは、医療機関や介護福祉施設において、利用者により良いケアを提供するために行われる会議です。
多職種が集まり、情報共有や意見交換を通じて課題を整理し、ケアの方向性を検討します。
ここでは、ケアカンファレンスが持つ意義を「ケアの質」「チーム連携」「現場改善」の観点から解説します。
ケアの質を高める
ケアカンファレンスは、利用者一人ひとりに合ったケアを検討し、質の向上につなげる役割を担います。
多職種の専門的な視点を集約することで、支援内容の偏りや見落としを防ぐことができます。
会議では、アセスメント結果や日常の変化を共有し、必要に応じてケア内容や支援計画の見直しを行います。
これにより、現状に即した対応がしやすくなり、利用者の生活状況や希望を踏まえたケアの提供につながります。また、他職種の意見に触れることで、スタッフ自身の視野も広がります。
チーム連携を強化する
ケアカンファレンスは、多職種が関わるケアを円滑に進めるために重要です。職種ごとに異なる視点や役割を共有することで、チームとしての方向性をそろえられるからです。
利用者の状態や支援上の課題について認識を統一することで、現場での対応にばらつきが生じにくくなります。
また、会議を通じて各職種の考え方や専門性を理解することで、日常業務における連携も取りやすくなります。結果として、チーム全体で利用者を支える体制づくりにつながるでしょう。
現場改善につながる
ケアカンファレンスは、日々の業務を振り返り、改善につなげる機会としても重要です。現場で感じている課題や対応に迷う点を共有することで、具体的な改善策を検討できます。
特に、利用者に近い立場で関わる介護スタッフの意見は、業務改善やケア内容の見直しに役立つことが多くあります。
会議で得られた気づきや学びを記録し、日常のケアに反映することで、継続的な業務改善とサービス向上につなげられるでしょう。
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ケアカンファレンスの目的
ケアカンファレンスは、利用者に対してより適切な医療・介護サービスを提供するために行われる会議です。
アセスメント結果や日々の関わりから得た情報を共有し、支援計画やケアの方向性を整理することを目的としています。
多職種が協働することで、目標を明確にし、利用者を中心とした支援体制を整える役割を担います。
情報を共有する
ケアカンファレンスの重要な目的の一つは、利用者に関する情報を関係者間で共有し、共通理解を持つことです。
身体状況や生活環境、家族の意向などを整理して伝えることで、職種ごとの認識のずれを減らすことができます。
また、多職種の意見を聞くことで、それぞれの専門的な視点を理解しやすくなり、相互理解が深まります。アセスメント結果を共有することで、チームとして同じ情報をもとに支援を検討できるようになります。
課題を整理する
ケアカンファレンスは、支援の中で生じている課題や問題点を整理する場としても機能します。日常のケアでは気づきにくい点も、情報を持ち寄ることで明確になることがあります。
事前に利用者の状況や想定されるリスク、対応に迷っている点を整理しておくことで、会議の中で課題として共有しやすくなります。
多職種の意見を踏まえて改善策を検討することで、より現実的な対応方法を見つけることが可能になるでしょう。
ケア方針を決める
情報共有と課題整理を踏まえ、今後のケア方針を決定することもケアカンファレンスの目的です。
利用者の状態や希望に応じて、支援計画やサービス内容を検討し、必要に応じて見直しを行います。
協議を通じて、多職種間で支援の方向性をそろえることで、現場での対応が統一されやすくなります。
また、支援計画は利用者や家族の意向を確認しながら決定することで、納得感のあるケアにつながるでしょう。
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ケアカンファレンスの内容【何を話し合う?】
ケアカンファレンスでは、利用者に合ったケアやサービスを提供するために、関係者が情報を持ち寄り、現状や課題、今後の対応について話し合います。
特にサービス利用計画(ケアプラン)の作成や見直しに関わる場面では、話し合う内容を整理しておくことで、会議を円滑に進めやすくなるでしょう。
利用者の現状
最初に共有されるのが、利用者の現在の状況や生活背景です。基本的なプロフィールに加え、これまでの経過や日常生活の様子を整理して確認します。
あわせて、アセスメント(利用者の心身状態や生活状況の評価・分析)結果をもとに、身体状況や生活上の特徴、利用しているサービスの内容を共有します。
また、できていることや得意なことなど、利用者の強みについて意見を出し合い、支援にどう活かせるかを考えます
ケア上の課題
利用者の現状を踏まえ、支援の中で生じている課題やニーズを整理します。
アセスメント結果から見えてきた困りごとや、目標の達成を妨げている要因について、多職種それぞれの立場から意見を出します。
また、直近で起きた出来事や体調の変化など、ケアに影響する具体的な状況を共有し、注意点や対応上の課題を明確にしましょう。こうした整理により、次に取るべき対応が見えやすくなります。
今後の対応方針
課題やニーズを整理したうえで、今後のケアやサービス提供の方向性を検討します。支援計画やサービス内容について意見を交わし、必要があれば見直しを行うことが大切です。
サービス担当者会議の場合は、サービス利用計画の内容について専門的な視点から確認し、修正点を整理します。
最終的には、関係者間で支援の方針や目標を共有し、共通の方向性を持って関わっていくことを目指します。
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ケアカンファレンスの参加者
ケアカンファレンスやサービス担当者会議は、利用者に合った支援を検討するために、多職種や関係者が集まって行われます。
会議の性質によって参加者や役割は異なりますが、それぞれが立場に応じた視点を持ち寄ることで、支援の方向性を整理します。
ここでは、主な参加者とその役割、本人・家族の関わりについて解説します。
介護職・看護職
介護職や看護職は、利用者の日常に最も近い立場として会議に参加します。日々の関わりの中で得た情報を整理し、身体状況や生活上の変化、気づいた点を共有することが求められます。
会議前には、利用者の状況や想定される課題、対応に迷っている点をまとめておくことで、効率的な意見交換につながります。
また、多職種の意見を聞くことで視点が広がり、ケアや業務への理解を深める機会にもなります。自分が担当していない利用者の事例から学ぶ姿勢も大切です。
ケアマネジャー
サービス担当者会議において、介護支援専門員(ケアマネジャー)は『指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準』第13条第9号等に基づき、会議を招集し、サービス担当者から意見を聴取しつつサービス利用計画の内容を調整する役割を担います。実務上は、会議の進行役を務めることが一般的です。
会議では、利用者の状況や生活上の課題を共有し、作成したサービス利用計画(ケアプラン)について意見を求めます。
必要に応じて計画内容を整理・修正し、関係者間で共通認識を持てるよう調整することが重要です。計画の見直しが必要な場面では、専門的な意見を踏まえて判断します。
出典:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 |e-Gov 法令検索施行年月: 平成11年3月31日、最終改正:令和6年3月
本人・家族
本人や家族は、支援の方向性を考えるうえで欠かせない存在です。サービス担当者会議では、本人や家族の参加を基本とし、生活上の希望や困りごとを直接確認します。
一般的なケアカンファレンスでも、目的や状況に応じて同席することがあります。
当事者の意向を共有することで、支援内容が現実的になり、関係者間で理解を深めやすくなるでしょう。本人や家族の意見を踏まえて検討することが、支援計画の質を高めるポイントです。
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ケアカンファレンスにおける参加者の役割分担と重要性
ケアカンファレンスでは、参加者それぞれが役割を理解し、適切に機能することで、情報共有や意思決定が円滑に進みます。
役割分担が曖昧なままでは議論が拡散しやすく、会議の目的を十分に果たせません。
多職種連携を実効性のあるものにするためには、以下の役割が重要です。
司会(進行役・ファシリテーター)
司会は、会議全体の流れを管理する中心的な存在です。
- 議題に沿って話し合いが進むよう調整する
- 時間配分を意識し、会議を予定内に収める
- 特定の参加者に発言が偏らないよう配慮する
- 議論の節目で要点を整理し、共通認識をつくる
サービス担当者会議では、ケアマネジャー(介護支援専門員)が司会を務めることが多く、支援方針の整理役としても重要な役割を担います。
書記(記録係)
書記は、会議で話し合われた内容を記録し、後から振り返れる形に残す役割を担います。
- 発言内容や決定事項を簡潔かつ正確に記録する
- 会議後に議事録として整理・共有する
司会と書記を分けることで、進行と記録の質がそれぞれ高まり、会議全体の効率も向上します。
各職種のスタッフ(事例提供者・専門職)
介護職、看護師、医師、リハビリ専門職など、各職種のスタッフは専門的な視点から意見を出す役割を担います。
- 利用者の状態や生活状況に関する情報を共有する
- 専門性を踏まえた課題分析や提案を行う
- 他職種の意見を踏まえ、多角的な支援方法を検討する
異なる立場の意見が集まることで、より現実的で実行しやすい支援方針が見えてきます。
利用者・家族
利用者や家族の参加は、ケアカンファレンスの根幹となる要素です。
- 本人や家族の意向、生活上の希望を直接共有する
- 支援内容への理解や納得を深める
特にサービス担当者会議では、利用者・家族の参加を前提として支援内容が検討されます。
役割分担がもたらす効果
ケアカンファレンスにおける役割分担は、オーケストラに例えることができます。
司会が全体の流れを整え、書記が内容を記録し、各専門職がそれぞれの知見を持ち寄ることで、はじめて調和の取れた支援方針が形になります。
誰か一人が欠けても、会議の質は大きく低下します。役割を明確にし、互いを補完し合うことが、利用者本位のケアにつながります。
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ケアカンファレンスとサービス担当者会議の違い
ケアカンファレンスとサービス担当者会議は、いずれも利用者の支援を多職種で検討する会議ですが、ケアカンファレンスは医療機関や介護施設、障害福祉など多様な領域で法令上の制限なく実施される会議であるのに対し、サービス担当者会議は介護保険法に基づいた法定会議という違いがあります。
サービス担当者会議は、現場で広く行われているケアカンファレンスのうち、介護保険法に基づき実施が規定されている代表的な会議の1つです。
ここでは、開催目的・主催者・法的な位置づけの違いから、両者の特徴を整理します。
開催目的の違い
ケアカンファレンスは、利用者への支援をより良いものにするため、情報共有や意見交換を行うことを目的とした会議です。
現場で感じている課題や対応方法を話し合い、ケアの質向上につなげます。一方、サービス担当者会議は、サービス利用計画(ケアプラン)の作成や見直しを目的として実施されます。
ケアマネジャーが作成したサービス利用計画(ケアプラン)について、関係者から専門的な意見を集め、計画内容を整理・検討する場として位置づけられています。
主催者の違い
ケアカンファレンスは、法令に基づく決まりがないため、施設や事業所の判断で実施されます。
現場の介護職や管理者が中心となり、必要に応じて医師や看護職、利用者や家族が参加することもあります。これに対し、サービス担当者会議は、ケアマネジャーが主催し、会議の進行を担います。
利用者や家族の参加を基本とし、サービス利用計画(ケアプラン)に関わるサービス担当者を招集して行われる、制度上定められた会議です。
法的な位置づけの違い
ケアカンファレンスには、法令上の位置づけはありません。そのため、開催頻度や実施方法は施設ごとに異なり、必要に応じて柔軟に行われます。
サービス担当者会議は、介護保険法に基づく『指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準』(平成11年厚生省令第38号、最終改正:令和6年3月)において開催が求められている会議です。サービス利用計画(ケアプラン)の新規作成時、要介護認定の更新時や区分変更時、利用者の状態変化等により計画内容の見直しが必要と判断される場合など、一定の場面での開催が義務づけられています。
出典:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第13条第9号|e-Gov 法令検索施行年月: 平成11年3月31日、最終改正:令和6年3月
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ケアカンファレンスの進め方
ケアカンファレンスは、事前準備・当日の進行・終了後の共有までを一連の流れとして捉えることが重要です。
特にサービス利用計画(ケアプラン)の作成や見直しを目的とする場合、準備不足や共有漏れがあると、十分な話し合いにつながりません。
ここでは、実務で押さえておきたい進め方を段階ごとに整理します。
開催前の準備
ケアカンファレンスを円滑に進めるためには、事前準備が重要です。
特にサービス利用計画(ケアプラン)の作成や見直しを目的とする場合、参加者の選定や情報整理が不十分だと、十分な話し合いにつながりません。
開催前には、参加者の調整と資料準備を計画的に行います。
メンバーの選定と招集
- 利用者本人、家族、ケアマネジャー、サービス提供に関わる専門職など、利用者に関係する人を選定する
- 参加予定者には、会議の目的や日時、場所を事前に伝え、必要な資料を共有する
- 開催日時や場所は、利用者の生活状況や体調に配慮して調整する
- 自宅・施設・病院など、利用者が落ち着いて参加できる場所を選ぶ
資料・情報の整理
- アセスメント結果やサービス利用計画(ケアプラン)の原案を整理する
- 利用者の基本情報、生活状況、課題、現在利用中のサービス内容をまとめる
- 介護スタッフは担当利用者の評価を行い、今後のケア方針や想定される課題を整理する
- 参加者が論点を把握できるよう、事前に会議の目的を共有する
当日の進行
当日は、多職種が情報を共有し、意見交換を通じて支援方針を検討します。
進行は目的に応じて異なりますが、利用者の状況を共通認識として整理し、課題と対応策を明確にすることが中心となります。
基本的な進行の流れ サービス利用計画(ケアプラン)作成を目的とする場合
- 開会と目的の確認
- 利用者の現状や生活状況の共有
- アセスメント結果の説明と質疑
- 利用者の希望やニーズの整理
- 課題や支援上の阻害要因の確認
- 利用者の強みや活かせる資源の共有
- サービス利用計画(ケアプラン)の原案提示と意見交換
- 計画内容の最終確認と本人の同意
会議中の参加姿勢
- 進行役は時間配分に配慮し、全員が発言しやすい環境を整える
- 参加者は専門分野の視点から意見を出し、情報の偏りを防ぐ
- 新人職員も遠慮せず意見を述べ、学びの機会として活用する
- 他職種の考え方を理解し、連携につなげる意識を持つ
終了後の共有
会議後の記録と共有は、決定事項を実際の支援につなげるために欠かせません。話し合いで終わらせず、内容を整理し、次の行動に反映させることが重要です。
会議内容の記録と共有
- 会議の要点や決定事項を議事録としてまとめる
- 発言内容や役割分担が分かる形で記録する
- 作成した議事録は、関係者に速やかに共有する
サービス計画の確定とフォロー
- 必要に応じてサービス利用計画(ケアプラン)を修正する
- 修正内容は利用者・家族に説明し、理解を得る
- 決定した内容を現場で実行し、次回の見直しにつなげる
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ケアカンファレンスの議事録
ケアカンファレンスの議事録は、会議で話し合われた内容や決定事項を整理し、関係者間で共有するために作成されます。
支援方針や役割分担を明確にし、会議後のケアを円滑に進めるためにも欠かせないものです。
ここでは、議事録を作成する目的や記載項目、作成時の注意点を整理します。
議事録を作成する目的
議事録を作成する目的は、会議の内容を正確に残し、関係者全員が同じ認識で支援を進めるためです。
口頭のやり取りだけでは、解釈の違いや伝達漏れが生じやすくなります。
- 会議で合意した内容や決定事項を明確に残す
- 支援方針や役割分担を関係者間で共有する
- サービス利用計画(ケアプラン)の作成・修正時の判断材料とする
- 後日、支援内容を振り返るための記録として活用する
議事録に記載する項目
議事録には、会議の流れと結論が分かる内容を簡潔にまとめます。特にサービス利用計画(ケアプラン)に関わる会議では、以下の項目を押さえておくことが重要です。
- 利用者の生活状況や心身の状態
- アセスメント結果と共有された意見
- 利用者・家族の希望やニーズ
- 支援を進める上での課題や留意点
- 利用者の強みや活かせる資源
- サービス利用計画(ケアプラン)の原案と修正点
- 最終的な決定事項と今後の対応
発言内容については、「誰がどの意見を述べたのか」が分かる形で記載します。
議事録作成の注意点
議事録は、正確性と実務で使いやすい形を意識して作成する必要があります。内容が曖昧だったり、共有が遅れたりすると、支援に影響が出る可能性があります。
- 発言内容や決定事項を簡潔かつ正確にまとめる
- 個人の感想ではなく、会議で合意された内容を中心に記録する
- 会議終了後はできるだけ早く作成し、関係者に共有する
- 利用者の個人情報を含むため、管理方法や取り扱いに配慮する
議事録は、会議で決まった支援内容を現場で実行するための基礎資料となります。適切に作成・共有することで、継続した支援につなげやすくなります。
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ケアカンファレンスの書式・記録シートに関する留意点
ケアカンファレンスで使用する書式や記録シートは、会議内容を整理し、関係者間で共通理解を持つために重要です。
書式が曖昧なままだと、記録の質にばらつきが出やすく、支援内容の共有や振り返りが難しくなります。
ここでは、記録シートの基本構成、書式を統一する利点、現場で使いやすくする工夫を整理します。
記録シートの基本構成
ケアカンファレンスの記録シートには、会議の流れと結論が一目で分かる構成が求められます。事前評価と当日の議論、最終的な決定事項を整理して記載できる形式にすることで、実務への反映がしやすくなります。
- 会議日時・場所・参加者
- 利用者の基本情報と生活状況
- 事前アセスメントの要点
- 会議で出た主な意見や論点
- 課題と対応の方向性
- 決定事項と今後の対応
発言は、内容ごとに整理したり、要点をまとめて記載したりすることで、読み返しやすくなります。
書式を統一するメリット
記録シートの書式を統一すると、会議内容の共有や振り返りが容易になります。
担当者や職種が変わっても、同じ視点で内容を把握できるため、支援の継続性を保ちやすくなります。
- 記録内容の抜け漏れを防ぎやすくなる
- 多職種間で認識をそろえやすくなる
- 過去の記録と比較しやすくなる
- 支援方針の変化を時系列で追いやすくなる
結果として、会議で決まった内容を現場の支援に反映しやすくなります。
現場で使いやすい工夫
書式やシートは、実際の現場で使いやすい形であることが重要です。記録の負担が大きいと、内容が簡略化されすぎたり、共有が遅れたりする原因になります。
- 会議前に資料を配布し、論点を整理しておく
- 記載欄は文章量を抑え、要点をまとめやすくする
- 議論を分類できる項目をあらかじめ設ける
- 会議後は速やかに記録を共有し、確認を行う
また、他職種の意見や気づきは簡潔にメモとして残し、次の支援に活かせる形にしておくと実務に役立ちます。
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ケアカンファレンスの事例【介護現場の具体例】
ケアカンファレンスは、利用者の状況や課題に応じて柔軟に実施され、現場ごとにさまざまな形で活用されています。
ここでは、介護現場で実際に検討された事例をもとに、どのような背景でカンファレンスが開かれ、どのような視点で話し合いが行われたのかを紹介します。
認知症対応の事例
独居で生活する高齢の女性利用者を対象に、認知症対応を目的としたケアカンファレンスが実施された事例です。
利用者は全盲でアルツハイマー型認知症があり、日常生活の多くに支援が必要な状況でした。
会議では、生活環境や認知機能の状態、行動の特徴を整理し、支援上の課題を共有。特に、着衣動作の乱れや同じ行動を繰り返す傾向があり、生活上の危険につながる可能性が指摘されました。
多職種で情報を共有することで、見守り方法や環境調整の必要性について共通理解を図り、今後の支援方針を検討しました。
転倒・事故予防の事例
認知症や身体機能の低下がある利用者では、日常生活の中で事故が起こる可能性が高まります。
ある事例では、利用者の行動特性と生活環境が重なり、事故が発生したことをきっかけにケアカンファレンスが開催されました。
会議では、事故に至った経緯を整理し、生活環境や支援体制にどのような課題があったのかを確認。そのうえで、環境の見直しや見守り方法の工夫など、再発を防ぐための対応策について多職種で意見を出し合い、今後の支援内容に反映させました。
在宅移行支援の事例
退院後の生活を見据えた在宅移行支援においても、ケアカンファレンスは重要な役割を果たします。
高齢の女性利用者が、施設での療養を希望した事例では、身体機能の低下や終末期の対応を含めた支援体制が課題となりました。
会議には、家族、施設スタッフ、医療職が参加し、利用者の状態や家族の意向、施設側の対応体制について整理。多職種で話し合うことで、役割分担や連携方法を明確にし、利用者の希望に沿った生活を継続できるよう支援方針をまとめました。
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まとめ
ケアカンファレンスは、利用者により質の高い支援やサービスを提供するために、多職種や関係者が情報を共有し、課題や支援方針を整理する会議を指す実務上の呼称です。医療機関、介護施設、障害福祉など多様な領域で行われており、法令上の開催義務はなく、各機関の判断で柔軟に実施されます。
一方、サービス担当者会議はケアカンファレンスの一種で、サービス利用計画(ケアプラン)作成や見直しのために開催が義務づけられている点が特徴です。
本記事では、意味や目的、内容、参加者、進め方に加え、議事録や書式、現場での事例まで解説しました。ケアカンファレンスを適切に活用することで、多職種の視点を活かした支援につなげやすくなるでしょう。
よくある質問
Q.ケアカンファレンスと担当者会議の違いは何ですか?
ケアカンファレンスは、より質の高い医療・介護・福祉サービスの提供を目的として行われる、多職種連携の話し合いの場を指すことが多く、特に介護現場で用いられることが多い用語です。開催は各施設の判断で行われ、法令上の義務はありません。
一方、サービス担当者会議(担当者会議)はケアカンファレンスの一種ですが、法令に基づき開催が義務づけられています。
ケアマネジャーが中心となり、サービス利用計画(ケアプラン)作成や見直しのために、利用者やサービス担当者を招集して実施される点が大きな違いです。
Q.カンファレンスを行う目的は何ですか?
カンファレンスの目的は、利用者により質の高い医療・介護サービスを提供することです。
多職種や関係者が集まり、利用者の状況を共有し、認識をそろえながら課題を整理します。
そのうえで、問題点の把握や改善策の検討を行い、支援方針やサービス利用計画(ケアプラン)の作成・修正につなげていきます。
Q.ケアカンファレンスは誰が行いますか?
ケアカンファレンスには、医師、看護師、介護職、リハビリ専門職など、利用者に関わる多職種が参加します。
法令上の義務がない一般的なカンファレンスでは、現場の介護スタッフや管理者が主体となるケースが多く見られます
一方、サービス担当者会議では、ケアマネジャーが主催し、利用者本人や家族、サービス担当者が参加します。障害者ケアマネジメントの場合は、相談支援専門員が主催します。
出典:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第13条第9号|e-Gov 法令検索施行年月: 平成11年3月31日、最終改正:令和6年3月
Q.ケアカンファレンスの頻度はどのくらいですか?
ケアカンファレンスは開催義務がないため、施設や職場によって頻度はさまざまです。週1回や月1回など、現場の状況に応じて自発的に行われています。
一方、サービス担当者会議は以下のタイミングで開催が義務づけられています。
- サービス利用計画(ケアプラン)の新規作成時
- 要介護認定の更新時および区分変更時
- 利用者の状態に著しい変化があり計画変更が必要な時
一般的には、要介護認定の有効期間(新規認定はおおむね6ヶ月、更新認定は原則12ヶ月)に合わせて、おおよそ年1〜2回程度の開催が目安となります。ただし、有効期間は利用者の状態などにより短縮・延長される場合があり、状態変化が大きいときにはこの目安にかかわらず随時開催されます。
出典:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 |e-Gov 法令検索施行年月: 平成11年3月31日、最終改正:令和6年3月
[介護サーチプラス]編集部
この記事の執筆者情報です
介護業界に特化した情報を発信するオウンドメディア。
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