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介護の夜勤はつらい?理由・あるある・対策・向いている働き方を解説

宿泊仮眠室都と書かれたプレート

介護職の夜勤は「つらい」「きつい」「体力的に限界」と感じる人も多く、働き続けられるか不安になることも少なくありません。

実際に介護現場では、長時間勤務や人手不足、生活リズムの乱れなど、夜勤特有の負担があるのも事実です。

しかし一方で、夜勤手当による収入アップや夜勤明けの自由時間など、日勤にはないメリットもあります。また、日勤のみや夜勤専従など、働き方を変えることで負担を減らすことも可能です。


この記事では、介護夜勤の仕事内容やつらいと言われる理由、夜勤あるある、メリット・対策、向いている働き方までわかりやすく解説します。

夜勤がつらいと感じている介護職の方や、これから夜勤のある職場で働く予定の方はぜひ参考にしてください。

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介護の夜勤は本当につらい?

介護の夜勤は「つらい」「大変」と言われることが多く、不安を感じている人も少なくありません。

実際に長時間勤務や人員不足などの課題がある一方で、施設の体制や働き方によって負担の度合いは大きく変わります。

ここでは、夜勤がつらいと言われる背景や実態、働き方による違いについて整理します。

夜勤がつらいと感じる人は多い

日本医療労働組合連合会(以下、日本医労連)の調査では、介護施設の夜勤は厳しい勤務環境になりやすいことが指摘されています。

調査対象121施設・176職場(2024年(令和6年)6月の勤務実績を基本に10月末まで集約)のうち、2交替夜勤は112施設中99施設(88.4%)で、そのうち16時間以上の夜勤は84施設(84.8%)でした。仮眠室がない施設は32.7%、夜勤明けの翌日が保障されていない施設は37.8%と報告されています。


出典:2024年介護施設夜勤実態調査結果|日本医療労働組合連合会

ただし施設や働き方によって負担は大きく変わる

夜勤の負担は施設の設備や体制によって大きく変わります。近年はベッドセンサーやカメラなどの見守り機器、インカムや記録ソフトなどのICTを導入する施設が増えており、巡回や移動の負担が減るケースもあります。

また、掃除や洗濯などを担当する介護助手を配置し、業務を分担する取り組みも進んでいます。

労働条件の面でも差があり、勤務間隔を12時間以上確保している施設は74.5%あります。

夜勤手当の金額も施設によって異なり、正規職員の2交替夜勤では平均6,290円ですが、最高13,000円、最低2,469円と幅があります。職場環境の違いが、夜勤の負担を大きく左右します。
出典:2024年介護施設夜勤実態調査結果|日本医療労働組合連合会

夜勤が合う人も一定数いる

夜勤には大変な側面がある一方で、この働き方を好む人もいます。理由の1つは収入面で、夜勤手当が加算されることで給与が増えやすい点です。

グループホームでは、夜勤者の23.2%が夜勤専門の職員として働いているというデータがあります。

夜間は日中のような入浴介助やレクリエーションが減り、見守りや記録業務が中心になる時間帯も少なくありません。


そのため、落ち着いた環境で働きたい人や、少ない出勤日数で収入を確保したい人には適した働き方になる場合もあるでしょう。

出典:2024年介護施設夜勤実態調査結果|日本医療労働組合連合会
出典:令和5年度介護ロボット等による生産性向上の取組に関する効果測定事業報告書|厚生労働省

内服薬を渡す職員の女性
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介護職の夜勤の仕事内容

介護職の夜勤は、利用者が就寝している時間帯を中心に見守りや生活介助を行う勤務です。日中より職員数が少ないことが多く、幅広い業務を同時に担当する必要があります。

巡回や排泄介助、記録作成などを行いながら、利用者の体調変化や事故を防ぐ役割を担います。ここでは、夜勤で行われる主な仕事内容を具体的に解説します。

日勤職員との申し送り・情報共有

夜勤が始まる際は、日勤職員から利用者の体調や行動の変化、注意点などの申し送りを受けます。

日中の食事量や排泄状況、転倒リスクのある利用者の様子などを確認することで、夜間の対応をスムーズに進められます。

申し送りでは主に次のような情報が共有されます。

  • 体調の変化や医療面の注意点
  • 夜間に起きやすい行動(徘徊・不眠など)
  • 排泄や食事の状況
  • 特別なケアが必要な利用者

こうした情報を把握することで、夜間のトラブルを防ぎやすくなります。

夕食・朝食の準備と食事介助

夜勤では、夕食や翌朝の朝食の準備・配膳、食事の介助を担当します。利用者の嚥下状態や体調に合わせて食事をサポートすることが重要です。

食事中は誤嚥を防ぐため、姿勢の調整や食事ペースの確認を行います。主な業務は次の通りです。

  • 食事の配膳・下膳
  • 食事の見守りや介助
  • 水分補給のサポート
  • 食後の口腔ケアの声かけ

夜勤帯は人員が少ないため、効率よく作業を進めることが求められます。

服薬介助

夕食後や就寝前、朝食後などのタイミングで利用者の服薬をサポートします。薬の飲み忘れや誤服用を防ぐため、名前や薬の種類を確認しながら慎重に対応する必要があります。

服薬介助では以下の点に注意します。

  • 利用者本人の確認
  • 薬の種類と量の確認
  • 飲み込み状況のチェック

薬の管理は健康状態に直結するため、夜勤でも重要な業務の1つです。

巡回と利用者の安否確認

夜間は定期的に居室を巡回し、利用者の様子を確認します。呼吸状態や睡眠状況、体調の変化がないかをチェックし、転倒や体調悪化を早期に発見することが目的です。

巡回時に確認するポイントは次の通りです。

  • 呼吸や顔色などの体調
  • ベッドからの転落の有無
  • 徘徊や離床の様子
  • 室温や環境

施設によっては1〜2時間ごとに巡回を行うことが一般的です。

排泄介助・おむつ交換

夜間でも排泄介助は重要な業務です。トイレ誘導やおむつ交換を行い、利用者が快適に過ごせるよう支援します。

排泄介助の主な内容は次の通りです。

  • トイレ誘導
  • おむつ・パッドの交換
  • 排泄状況の確認
  • 皮膚トラブルのチェック

夜間は排泄回数が増える利用者も多く、複数のコールが重なることもあります。

体位変換

寝たきりの利用者に対しては、褥瘡(床ずれ)を防ぐために定期的な体位変換を行います。一般的には2時間ごとに姿勢を変えることが多く、体力を使う業務の1つです。

体位変換では次の点に注意します。

  • 体への負担を減らす姿勢
  • クッションや枕の活用
  • 皮膚状態の確認

適切な体位変換を行うことで、褥瘡や血行不良の予防につながります。

ナースコール対応

利用者がナースコールを押した場合は、すぐに居室へ向かい対応します。夜間は排泄介助や体調不良、転倒などが理由で呼ばれることが少なくありません。

主な対応内容は次の通りです。

  • トイレ介助
  • 体調不良の確認
  • 不安や不眠の相談
  • 転倒時の対応

同時に複数のコールが鳴ることもあるため、優先順位を判断して対応する力が求められます。

介護記録の作成

夜間の巡回や介助の内容、利用者の体調変化などを介護記録として残します。これらの情報は日勤職員が利用者の状態を把握するために重要な資料となります。

記録する主な内容は次の通りです。

  • 排泄状況
  • 睡眠状態
  • 夜間の行動
  • 体調の変化

記録は次のシフトへの引き継ぎにも役立つ重要な業務です。

緊急時対応

夜間は職員が少ないため、利用者の急変や事故が起きた際には迅速な判断が求められます。

転倒や体調悪化などが発生した場合は、状況を確認し必要に応じて看護師や医師へ連絡します。

緊急時の対応例

  • 救急車の要請
  • 医療機関への連絡
  • 家族への報告
  • 事故記録の作成

夜勤では、冷静な判断力と迅速な行動が不可欠です。

朝の起床介助と引き継ぎ

朝になると利用者の起床支援を行い、着替えや整容、トイレ誘導などをサポートします。朝食の準備や介助を終えた後、日勤職員へ夜間の状況を引き継ぎます。

引き継ぎでは次の情報を共有します。

  • 夜間の体調変化
  • 排泄や睡眠の状況
  • ナースコールの内容
  • 特別な対応が必要な利用者

この申し送りによって、日勤の業務をスムーズに開始できます。

準夜勤のスケジュールが書き込まれたカレンダー
03

介護職の夜勤シフトの種類

介護施設の夜勤は、施設の規模や人員体制によって勤務形態が異なります。

一般的には2交替制(16時間夜勤)が主流ですが、施設によっては3交替制(8時間夜勤)やショート夜勤が導入されていることもあります。

働き方によって拘束時間や休憩時間、夜勤回数が変わるため、夜勤の負担を理解するうえでシフトの違いを知ることが重要です。

2交替制(16時間夜勤)

2交替制は介護施設で最も多く採用されている夜勤形態です。日本医労連の調査では全体の88.4%の施設が2交替夜勤を導入しており、そのうち84.8%が16時間以上の夜勤となっています。

夕方から翌朝まで連続して働くため、体力面や集中力の維持が課題になりやすい勤務といえます。

主な特徴は次の通りです。

  • 夕方から翌朝までの長時間勤務
  • 休憩・仮眠の平均は2時間13分
  • 仮眠が1時間程度しかない施設も存在
  • グループホームでは月平均5.5回の夜勤

長時間勤務のため負担は大きい一方、夜勤明けの翌日が休みになるケースも多く、まとまった休みを取りやすい働き方でもあります。

3交替制(8時間夜勤)

3交替制は比較的少なく、全体の約9%(10施設)にとどまっています。

主に特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、職員数が多い大規模施設で導入される傾向があります。3交替制では勤務が次の3つに分かれるのが一般的です。

  • 早番
  • 遅番(準夜勤)
  • 夜勤(深夜勤)

1回の勤務は8時間程度で、長時間の拘束が避けられる点が特徴です。ただし、休憩・仮眠時間の平均は1時間12分と短めです。

施設の人員が少ない場合は夜勤回数が増える可能性もあり、必ずしも負担が軽くなるとは限りません。

ショート夜勤(準夜勤・深夜勤)

ショート夜勤は、8時間前後の短時間で行う夜勤です。3交替制の準夜勤・深夜勤に加え、2交替制でも16時間未満の夜勤が設定されている施設があります。

同調査では、2交替制の中でも16時間未満の夜勤を導入している施設が15施設確認されています。

また、深夜帯の勤務開始を前倒しする変則3交替夜勤を採用する施設もあります。

夜勤手当|3交替制の場合

  • 準夜勤:3,179円
  • 深夜勤:4,559円

勤務時間は短くなるものの、シフト回数が増えることもあり、働き方のバランスを考えることが大切です。


出典:2024年介護施設夜勤実態調査結果|日本医療労働組合連合会

バインダーの書類を指さしながら確認を行う医療関係の職員たち
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介護夜勤の1日のスケジュール例

介護夜勤の具体的なスケジュール例を見てみましょう。

16時間夜勤のスケジュール例

2交替制で一般的な「16時間夜勤(例:16:00〜翌9:00)」では、夕方から翌朝まで幅広い業務を担当します。

夕食や朝食の介助、就寝・起床の支援など、日中のケアと夜間の見守りの両方を行うのが特徴です。

主な流れの例

時間

主な業務

16:00

出勤・申し送り
(利用者の体調や注意点の確認)

17:30

夕食介助・服薬介助

19:00

就寝介助・口腔ケア

21:00

消灯・巡回開始

0:00

休憩・仮眠
(順番に取得)

2:00

排泄介助・体位変換・
ナースコール対応

6:00

起床介助

7:00

朝食介助・服薬介助

8:30

日勤への申し送り

9:00

退勤

長時間勤務のため体力的な負担は大きいですが、夜間の巡回や見守りを中心に施設全体の安全を保つ役割があります。

8時間夜勤のスケジュール例

3交替制では「8時間夜勤(例:22:00〜翌7:00)」の勤務が一般的です。

夕食や朝食の介助は遅番や早番の職員が担当することが多く、夜勤者は主に夜間の見守り業務を中心に行います。

主な流れの例

時間

主な業務

22:00

出勤・申し送り

23:00

巡回・排泄介助・体位変換

1:00

休憩

2:00

巡回・ナースコール対応

6:00

起床介助

7:00

申し送り・退勤

勤務時間は短いものの、夜間の巡回やコール対応が中心となるため、集中力が求められる勤務形態です。

頭を腕で支え辛そうに壁に寄りかかる看護職員女性
05

介護の夜勤がつらいと言われる理由

介護職の夜勤は、身体面だけでなく精神面にも負担がかかる勤務形態です。介護労働安定センターの調査でも、仕事の悩みとして「人手が足りない(49.1%)」「身体的負担が大きい(24.6%)」「精神的にきつい(21.7%)」といった声が多く挙げられています。

ここでは、介護夜勤がつらいと言われる主な理由を具体的に解説します。

出典:令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について|公益財団法人介護労働安定センター

拘束時間が長く体力的にきつい(16時間夜勤)

介護施設の夜勤は2交替制が主流で、前述の通り、多くの施設で16時間以上の長時間勤務が採用されており、夕方から翌朝まで働き続けるケースが一般的です。

長時間勤務では次のような負担が発生します。

  • 深夜から明け方にかけて集中力が低下する
  • 仮眠が十分に取れない
  • 長時間の立ち仕事や介助が続く

2日分の勤務を連続して行う形になるため、体力的な消耗が大きく、夜勤をきついと感じる大きな理由の1つになっています。

夜間は人員が少なく負担が大きい

夜間は日中よりも配置される職員が減り、少人数で施設全体を担当することが多くなります。人手不足は介護職の悩みの中でも最も多く、49.1%が「人手が足りない」と回答しています。

夜勤では次の業務を少人数で行う必要があります。

  • ナースコール対応
  • 定期巡回
  • 排泄介助
  • 朝食準備
  • 介護記録の作成

利用者が寝ている時間帯とはいえ、複数の業務が重なるため1人あたりの負担が大きくなりやすいのが特徴です。

ワンオペ夜勤になる施設もある

小規模施設では、夜勤を1人で担当する「ワンオペ夜勤」が行われることもあります。

グループホームや小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護では、調査対象のすべての施設で1人体制の夜勤が実施されています。

また、比較的規模の大きい特別養護老人ホームでも、フロア単位で見ると68.0%が1人体制となっています。

ワンオペ夜勤の特徴

  • 仮眠や休憩を取りにくい
  • 相談できる職員がいない
  • 常に対応できる状態を保つ必要がある

このように常に緊張感を保つ必要があるため、精神的な負担が大きくなりやすいと言われています。

急変や転倒など緊急対応のプレッシャー

夜間は利用者の転倒や体調の急変が起こる可能性もあり、介護職員は強いプレッシャーを感じやすい環境にあります。

日本医労連の調査では「夜間に何か起きるのではないかと不安がある」人が12.7%にのぼっています。さらに、夜間に救急搬送などの対応を経験した施設は31.8%に達しています。

緊急時の対応例

  • 転倒事故への対応
  • 体調急変時の救急要請
  • 医療機関への連絡
  • 家族への連絡

夜勤では管理者や医療職が不在のことも多く、現場で判断を求められる場面があることも負担の一因です。

生活リズムが乱れて体調を崩しやすい

介護施設では、早番・日勤・遅番・夜勤など複数のシフトが組まれており、勤務時間が日によって変わることが多くあります。そのため生活リズムが安定しにくく、体調を崩す原因になりやすいとされています。

また、看護師には夜勤回数の目安がありますが、介護職には法的な上限がありません。そのため夜勤回数が多くなりやすく、同調査では月4.5回以上の夜勤を行っている職員が42.2%います。

特にグループホームでは平均5.5回と夜勤回数が多い傾向が見られます。

睡眠不足やメンタルの負担が大きい

夜勤では十分な休息が取れないケースも少なくありません。前述の調査では、32.7%の施設で仮眠室がないと回答しています。

特に小規模施設では仮眠スペースの確保が難しく、看護小規模多機能型居宅介護では60.0%の施設に仮眠室がない状態です。

  • 16時間夜勤の休憩・仮眠時間は平均2時間13分
  • 1時間しか休憩がない施設も存在
  • 夜勤明け翌日に再勤務がある施設は37.8%

このような勤務環境では十分な睡眠が確保できず、疲労の蓄積やメンタル面への影響が生じやすいと指摘されています。

ナースコールの呼び出しボタン
06

介護夜勤あるある|現場でよくある大変なこと

介護の夜勤では、想定外の出来事が重なりやすく、現場ならではの苦労を感じる場面が多くあります。

利用者の生活リズムや体調は日々変化するため、予定通りに業務が進まないことも珍しくありません。


ここでは、夜勤を経験した介護職がよく挙げる「夜勤あるある」を紹介します。

夜中にナースコールが集中する

夜間は職員数が少ないにもかかわらず、複数の利用者から同時にナースコールが鳴ることがあります。

排泄介助や体調不良、寂しさによる呼び出しなど理由はさまざまで、対応が重なると一気に忙しくなります。このような状況では、次のような判断が求められます。

  • 転倒など緊急性が高い利用者を優先
  • 排泄介助など時間が限られる対応を優先
  • 不安による呼び出しには声かけで対応

近年は見守り機器やインカムを使って状況を確認できる施設もありますが、コールが重なると施設内を急いで移動し続けることも少なくありません。

徘徊や不眠の利用者の対応が続く

認知症の利用者の中には、夜間に眠れず施設内を歩き回る人もいます。こうした徘徊や不穏行動への対応が続くと、他の業務に影響が出ることがあります。

  • おむつ交換中に離床センサーが鳴る
  • 巡回中に別の利用者が歩き出す
  • 不安から何度も呼び出される

といった状況が同時に発生することもあります。1人の利用者への対応が長引くと、巡回や記録など他の業務が遅れてしまうこともあり、夜勤の大変さの一因になっています。

朝方に業務が一気に忙しくなる

夜勤は深夜よりも、明け方から朝にかけて急に忙しくなることが多いです。利用者が起き始めると、起床介助や排泄介助、朝食準備などの業務が一気に重なります。

朝の主な業務

  • 起床支援(洗面・着替え)
  • トイレ誘導や排泄介助
  • 朝食準備・配膳
  • 日勤への引き継ぎ

人の体は明け方に集中力が低下しやすいと言われており、疲れが出やすい時間帯に業務が集中するため、夜勤の中でも特に体力を消耗します。

仮眠時間が取れない日もある

夜勤では休憩や仮眠の時間が設けられている場合もありますが、実際には十分に休めない日もあります。また、仮眠室があったとしても、以下のような理由で、仮眠をほとんど取れないケースも存在します。

  • ナースコールが頻繁に鳴る
  • 急変対応が発生する
  • ワンオペ夜勤で休憩が取りにくい

長時間勤務の中で休息が取れない状況は、夜勤のつらさを感じる大きな要因の1つです。

夜勤手当と書かれた木のキューブと計算機
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介護夜勤のメリット

介護職の夜勤は身体的・精神的な負担が大きい働き方ですが、日勤にはないメリットもあります。給与面や働き方の自由度など、夜勤ならではの利点について解説します。

夜勤手当で給与が高くなる

夜勤に入ると基本給に加えて「夜勤手当」が支給されるため、日勤のみで働くよりも収入を増やしやすくなります。

正規職員が2交替夜勤を行った場合の夜勤手当は1回あたり平均6,290円で、施設によっては13,000円程度支給されるケースもあります。

夜勤に月4〜5回入るだけでも月収に数万円の差が出るため、効率よく収入を増やしたい人にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

日勤より業務量が落ち着く時間帯がある

日中の介護現場では、入浴介助・レクリエーション・食事介助など多くの業務が続きます。一方、夜間は利用者が就寝している時間が長いため、身体介助が少なくなる時間帯があります。

また、最近では見守りセンサーやカメラなどのICT機器を導入する施設も増えており、利用者の状態をモニターで確認できるようになっています。

その結果、必要以上の巡回が減り、記録作業や事務作業を自分のペースで進めやすいという利点もあります。

勤明けに自由な時間ができる

介護施設で主流の「16時間夜勤(2交替制)」では、夕方に出勤して翌朝に退勤する勤務形態が一般的です。

そのため、夜勤明けの当日は日中から自由な時間を確保できるのが特徴です。例えば、以下のような日勤だけでは取りにくい時間の使い方ができます。

  • 平日に役所や銀行に行ける
  • 通院や買い物がしやすい
  • 趣味や休息の時間に充てられる

ただし、人員不足などにより夜勤明けの翌日も勤務になる施設が37.8%にのぼるため、勤務間隔のルールは事前に確認しておくことが重要です。

夜勤ができると求人の選択肢が広がる

介護業界では慢性的な人手不足が続いており、特に夜勤ができる職員は多くの施設で求められています。


実際、介護職員の悩みとしても「人手が足りない(49.1%)」という声が最も多く、夜勤対応できる人材は歓迎される傾向があります。

夜勤ができると以下のようなメリットがあります。

  • 求人の選択肢が増える
  • 条件の良い施設を選びやすい
  • 夜勤専従など働き方の幅が広がる

自分のライフスタイルに合わせた働き方を選びやすくなる点も、夜勤の大きな利点と言えるでしょう。

倒れたボトルからガムが流れ出てる様子
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介護職のつらい夜勤を乗り越える方法

介護職の夜勤は身体的・精神的な負担が大きいため、自分なりの対策を持つことが大切です。


施設側の労働環境の整備も重要ですが、日々の働き方や生活習慣を工夫することで、負担を軽減できる場合もあります。ここでは、夜勤を乗り越えるための主な対策を紹介します。

仮眠をしっかり取る

夜勤中の疲労回復には、仮眠を取ることが重要です。しかし実際には、多くの施設で仮眠室が設置されていないという調査結果もあり、十分な休息環境が整っていない職場も少なくありません。

そのため、休憩時間を確保できる場合は、短時間でもしっかり仮眠を取ることが大切です。以下のような工夫をすると、短時間でも疲労回復につながりやすくなるでしょう。

  • アイマスクで光を遮る
  • 耳栓を使って周囲の音を防ぐ
  • 横になって体を休める

夜勤中の食事やカフェインを工夫する

夜勤中は体内リズムが乱れやすく、胃腸の働きも低下しやすいとされています。そのため、食事は消化に負担の少ないものを選ぶことが大切です。

また、眠気覚ましとしてコーヒーなどのカフェインを摂る人も多いですが、明け方に摂取すると退勤後の睡眠に影響する可能性があるため、摂取する時間や量には注意が必要です。

眠気対策(ガム・軽い運動など)

夜勤では、深夜から明け方にかけて強い眠気を感じることがあります。眠気を感じたときは、体を軽く動かして血流を促すとリフレッシュにつながります。

  • 軽いストレッチをする
  • ガムを噛む
  • 冷たい水で顔を洗う

巡回の合間などに体を少し動かすだけでも、集中力の維持につながることがあります。

夜勤明けの生活リズムを整える

夜勤労働は生活リズムが乱れやすく、睡眠や体調に影響が出ることがあります。そのため、夜勤明けの過ごし方を整えることが重要です。

  • 帰宅時に強い日光を避ける
  • 寝室を暗くして睡眠環境を整える
  • 夜勤後はしっかり休息を取る

また、健康管理の観点から、夜勤明けから次の勤務までに12時間以上の勤務間インターバルを確保することが推奨されています。

ストレスを溜めないセルフケア

夜勤は少人数体制で行われることが多く、緊張感やプレッシャーを感じやすい働き方です。そのため、ストレスを1人で抱え込まないことが大切です。

施設によっては職員向けの相談窓口やメンタルヘルス支援を設けている場合もあります。

また、自治体によっては介護職員向けの相談窓口を設置しており、心理カウンセラーなどの専門家に相談できる体制も整えられています。


休日には趣味や休息の時間を取り、心身をリフレッシュすることも重要です。つらいと感じたときは、職場や公的な相談窓口を活用しながら無理のない働き方を心掛けましょう。

患者のベッドを訪問する看護職員の女性
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介護夜勤がつらい人に向いている働き方

夜勤の身体的・精神的な負担がつらいと感じる場合、無理に同じ働き方を続ける必要はありません。


介護業界では多様な働き方が広がっており、自分のライフスタイルや体調に合わせて勤務形態を選ぶことができます。ここでは、夜勤がつらいと感じる人に向いている働き方を紹介します。

日勤のみの介護職

夜勤による生活リズムの乱れがつらい場合は、「日勤のみ(夜勤なし)」の働き方に切り替える方法があります。

現在は、国や施設によって多様な勤務形態の導入が進められており、夜勤免除で働ける正社員制度や、日勤のみのパート・派遣といった働き方も選べるようになっています。

また近年は、掃除や配膳、ベッドメイクなどの間接業務を介護助手(補助スタッフ)に分担する「タスクシフト」を導入する施設も増えています。

その結果、介護職員が身体介助などの専門業務に集中できるようになり、日勤の負担軽減につながっています。

夜勤専従として働く

シフトのばらつきによる体調不良がつらい場合は、あえて夜勤のみを担当する「夜勤専従」という働き方を選ぶ方法もあります。

夜勤専従では生活リズムを夜型に固定できるため、日勤と夜勤を繰り返すシフトよりも睡眠サイクルを整えやすいというメリットがあります。

実際に、グループホームの夜勤者のうち23.2%が夜勤専従として働いており、この働き方を選ぶ人は一定数存在します。

また、夜勤手当が加算されるため、少ない勤務日数で効率よく収入を得たい人にも向いている働き方です。

夜勤回数が少ない施設に転職する

夜勤の回数が多く体力的にきつい場合は、夜勤回数の上限が明確に定められている施設を選ぶことも重要です。

介護職には法的な夜勤回数の上限がないため、施設によっては夜勤回数が多くなることがあります。就職や転職の際には、夜勤回数の実績やルールを事前に確認することが大切です。

人員体制が整った施設を選ぶ

夜勤がつらい理由として多いのが、「ワンオペ夜勤」や人員不足による業務負担です。

グループホームや小規模多機能型居宅介護ではワンオペ夜勤が一般的ですが、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などの大規模施設では複数人体制で夜勤を行うことが多く、安心して働きやすい環境が整っています。

ICT機器を導入している施設では、夜間の巡回や移動の負担を減らすことができます。

  • 見守りセンサー
  • カメラ
  • インカム

さらに、利用者2人に対して職員1人以上といった手厚い配置を行っている施設もあり、こうした環境を選ぶことで夜勤の負担の大きな軽減につながります。

それぞれカラフルな色で書かれたポイントという文字
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夜勤がある介護施設を選ぶときのチェックポイント

夜勤の負担をできるだけ減らし、自分に合った働き方をするためには、事前の施設選びが非常に重要です。


夜勤の人員体制や回数、休憩環境などによって、働きやすさは大きく変わります。ここでは、夜勤のある介護施設を選ぶ際に確認しておきたいポイントを紹介します。

夜勤の人員体制

夜間の人員体制が「複数名」か「1人」かは、夜勤の負担に大きく影響します。


日本医労連の調査によると、グループホームや小規模多機能型居宅介護などの小規模施設では、職場単位で見るとすべての施設で1人体制の夜勤が行われています。

さらに特別養護老人ホームでも、職場単位では68.0%が1人体制という実態があります。夜間は急変や転倒などの事故が起きやすく、31.8%の施設で夜間救急対応が発生しています。

万が一の際に相談できる職員がいるか、あるいは配置基準以上の手厚い人員配置(2:1以上 または 2.0:1以上)が行われているかを確認することが重要です。

夜勤の回数(月何回か)

夜勤の回数は施設によって大きく異なります。看護師には「月8日以内(2交替で月4回以内)」という国の指針がありますが、介護職には法的な上限がありません。そのため、施設によっては夜勤回数が多くなる場合があります。

前述の日本医労連の調査では、2交替夜勤を行う職員の42.2%が月4.5回以上の夜勤に入っており、グループホームでは平均月5.5回となっています。

施設を選ぶ際は、夜勤回数の上限を定めた「夜勤協定」があるかを確認しましょう。また、夜勤明けの翌日が勤務になるケースも37.8%の施設で発生しているため、勤務間インターバルが確保されているかも重要なポイントです。
出典:2024年介護施設夜勤実態調査結果|日本医療労働組合連合会

休憩時間・仮眠室の有無

16時間以上に及ぶ2交替夜勤では、休憩や仮眠を取れる環境が整っているかが非常に重要です。

同調査によると、2交替夜勤の休憩・仮眠時間の平均は2時間13分ですが、中には1時間しか設定されていない施設もあります。さらに、32.7%の施設で仮眠室がないという結果も出ています。

仮眠室があるかどうかだけでなく、実際に休憩が取れる体制になっているかも確認しましょう。


特にワンオペ夜勤の場合は、休憩時間が「手待ち時間」として扱われ、実質的に休めないケースもあるため注意が必要です。

夜勤手当の金額

夜勤手当の金額や支給方法は、施設や雇用形態によって大きく異なります。

介護施設では、夜勤手当が数千円程度の施設から1万円以上支給される施設まで幅があるのが一般的です。また、手当の支給方法も以下のとおり施設によって異なります。

  • 一律額
  • 一律額+深夜割増
  • 深夜割増のみ

夜勤は身体的・精神的な負担が大きい働き方のため、手当の金額や支給条件が適切かどうかを求人票や面接で確認しておくことが大切です。

ICT機器や見守りシステムの有無

夜勤の負担を大きく左右するのが、ICT機器や見守りシステムの導入状況です。


2024年度(令和6年度)介護報酬改定では、介護老人保健施設等で見守り機器・ICTを全居室・全夜勤職員に活用し、安全確保や委員会設置などの要件を満たした場合、夜間の人員配置基準の見直しが可能となりました。

ベッドセンサーやカメラ型見守り機器を導入している施設では、モニターで利用者の状態を確認できるため、不要な巡回を減らすことができます。

実証調査では、一晩に5〜7回あった巡回が0〜1回に減少した事例も報告されています。


また、インカムを導入している施設では、応援が必要な場面でもその場を離れずに情報共有ができるため、心理的な安心感にもつながります。

こうしたICT機器を積極的に導入し、職員の負担軽減に取り組んでいる施設かどうかも、働きやすさを判断する重要なポイントです。

今後の制度面では、2022年(令和4年)12月に取りまとめられた介護保険制度見直しの意見で、ICT導入支援や夜間対応型訪問介護の見直しが論点化されています。将来的には、夜勤のあり方や夜間サービスの提供体制も変化する可能性があります。

出典:介護ロボット等による生産性向上の取組に関する 効果測定事業 報告書
出典:令和6年度介護報酬改定における改定事項について|厚生労働省
出典:介護保険制度の見直しに関する意見|社会保障審議会介護保険部会

笑顔で談笑する職員の男女
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まとめ

介護職の夜勤は、長時間勤務や人員不足による負担などから「つらい」と感じる人も少なくありません。

一方で、夜勤手当による収入アップや夜勤明けの自由時間など、メリットも存在します。

もし夜勤が負担に感じる場合でも、日勤のみの働き方や夜勤回数の少ない施設への転職など、働き方の選択肢はあります。

大切なのは、自分の体調や生活スタイルに合った働き方を見つけ、無理なく長く働ける環境を選ぶことです。

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よくある質問

Q.夜勤に向いていない人の特徴は?
A.

生活リズムの変化に弱い人や、睡眠不足で体調を崩しやすい人は夜勤が負担になりやすい傾向があります。

また、少人数体制での勤務に強い不安を感じる人や、緊急対応へのプレッシャーが大きい人も夜勤に向いていない場合があります。

体力面や精神面の負担を考え、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

Q.介護の夜勤のデメリットは?
A.

介護の夜勤は拘束時間が長く、生活リズムが乱れやすい点が大きなデメリットです。夜間は少人数で利用者を見守るため、1人あたりの責任やプレッシャーも大きくなります。

また、睡眠不足や体調不良につながることもあり、体力面・精神面の負担が大きい働き方といえます。

Q.介護施設の夜勤は大変ですか?
A.

介護施設の夜勤は体力的・精神的に負担が大きいと言われています。夜間は職員数が少ないため、ナースコール対応や巡回、排泄介助などを限られた人数で行う必要があります。

さらに、利用者の急変や転倒などの緊急対応が発生する可能性もあり、常に注意を払わなければなりません。


Q.介護職が夜勤をできない理由は?
A.

体調面や家庭の事情などが主な理由です。夜勤は生活リズムが乱れやすいため、体力的に難しいと感じる人もいます。

また、子育てや介護など家庭の事情により夜間勤務が難しいケースもあります。施設によっては日勤のみで働ける求人もあるため、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

Q.夜勤専従の介護職はきついですか?
A.

夜勤専従は生活リズムを夜型に固定できるメリットがあります。しかし、長時間勤務や少人数体制による負担を感じる人がいる一方で、日勤と夜勤を繰り返すシフトより体調管理がしやすいと感じる人もいるなど、感じ方はさまざまです。

給与が高くなる傾向もあるため、自分の体調や働き方に合うかを確認することが重要です。

執筆者

[介護サーチプラス]編集部

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