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リストラハラスメント(リスハラ)とは?違法性や具体例、対処法を徹底解説

手で顔を覆っている青い服を着たマスクをした女性

突然、上司から退職をほのめかされたり、これまで任されていた仕事を外されたりすると、「自分が悪いのでは」「このまま働き続けられないのでは」と不安になる方もいるでしょう。

退職を断っているのに面談が続く、職場で孤立させられる、仕事を与えられないといった行為は、リストラハラスメントにあたる場合もあります。

リストラハラスメントとは、会社が従業員を自主退職に追い込む目的で、退職を強く迫ったり、不当な配置転換や嫌がらせをしたりする行為です。


この記事では、リストラハラスメントの具体例や違法性、被害を受けたときの対処法をわかりやすく解説します。

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    退職勧奨を何度も受けており、リストラハラスメントにあたるか知りたい人
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    仕事を与えられない、配置転換されたなど、職場で不当な扱いを受けている人
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    退職届を出す前に、証拠の残し方や相談先を確認しておきたい人

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リストラハラスメント(リスハラ)とは?

リストラハラスメントとは、リストラ対象の従業員に自主退職を促す目的で行われる、嫌がらせや圧力です。

たとえば、退職を断っているにもかかわらず何度も面談に呼び出されたり、突然仕事を取り上げられたり、周囲から孤立させられたりするケースが該当します。

会社側が正式に解雇するのではなく、従業員本人に「辞めます」と言わせるために精神的な負担をかける点が大きな問題です。

退職を勧める行為そのものは、必ずしも違法ではありません。しかし、本人の自由な意思決定を妨げるほど強い圧力をかけたり、嫌がらせを伴ったりする場合は、違法な退職強要やパワーハラスメントにあたる可能性があります。

注目されている背景

職場での嫌がらせや退職をめぐるトラブルは、決して珍しいものではありません。

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厚生労働省の「2024年度(令和6年度)個別労働紛争解決制度の施行状況」によると、総合労働相談件数は1,201,881件にのぼります。そのうち、民事上の個別労働関係紛争では「いじめ・嫌がらせ」の相談が54,987件で13年連続最多となっています。

リストラハラスメントも、こうした職場トラブルの一つとして注意が必要です。


出典:「2024年度(令和6年度)個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します|厚生労働省

灰色のスーツを着た男性が同じ室内の固まっているグループを遠くから見る
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リストラハラスメントの具体例

リストラハラスメントには、わかりやすい退職強要だけでなく、日常業務の中でじわじわと追い込むような行為も含まれます。

出典:労働契約法 | e-Gov 法令検索

執拗に退職勧奨を受ける

退職勧奨とは、会社が従業員に退職を提案することです。退職勧奨自体は違法ではありませんが、本人が拒否しているにもかかわらず何度も繰り返される場合は問題になります。

たとえば、以下のようなケースです。

  • 退職を断っても何度も面談に呼び出される
  • 「辞めた方があなたのため」と繰り返し言われる
  • 複数人に囲まれて退職を迫られる
  • 退職しないと評価や待遇が悪くなると示唆される

退職するかどうかは、従業員本人が自由に判断すべきものです。断っているにもかかわらず執拗に迫られる場合は、自由意思を侵害する行為と判断される可能性があります。

仕事を与えられない

リストラ対象者に対して、突然仕事を与えなくなるケースもあります。

これまで担当していた業務を外されたり、会議に呼ばれなくなったり、社内の情報共有から外されたりすることで、本人に「自分はもう必要とされていない」と感じさせる行為です。

仕事を与えない状態が続くと、従業員は強い孤立感や不安を抱えます。単なる業務調整ではなく、退職へ追い込む目的で行われている場合は、ハラスメントと見なされかねません。

能力や経験に合わない仕事を命じられる

本人のスキルや職務経験とかけ離れた仕事を一方的に命じるケースも、リストラハラスメントの一種です。

たとえば、専門職として働いていた人に対して、理由なく単純作業だけをさせたり、達成困難な業務量を押し付けたりする場合が挙げられます。

配置転換や業務命令には一定の会社裁量が認められます。しかし、退職に追い込む目的で不合理な業務を命じている場合は、権利の濫用やパワーハラスメントと判断されるおそれがあります。

職場で孤立させられる

周囲の社員から無視されたり、必要な情報を共有されなかったりする行為も、リストラハラスメントにつながります

直接的に「辞めろ」と言われなくても、職場内で孤立させられれば、働き続けることは精神的に困難です。

特に、上司が周囲に対して対象者と関わらないよう指示している場合は、組織的な嫌がらせと見なされる場合もあります。

人格や能力を否定される

「あなたは会社に必要ない」「能力がない」「いるだけ迷惑」などの発言は、従業員の人格や尊厳を傷つける行為です。

業務上の指導や評価であっても、人格否定や侮辱的な言葉を使う必要はありません。

退職を促す目的でこのような発言が繰り返される場合は、パワーハラスメントや違法な退職強要として問題となります。

水色の服を着た人たち全員から指をさされている聴診器を首から下げている青い服を着た女性
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リストラハラスメントは違法になる?

リストラハラスメントは、内容によっては違法と判断される場合があります。

判断する際のポイントは、従業員が自由な意思で退職を決められる状態だったかどうかです。会社からの圧力が強く、事実上退職せざるを得ない状況に追い込まれていた場合、退職の意思表示そのものが問題になることもあります。

違法な退職勧奨にあたるケース

単なる退職の提案にとどまる限り、退職勧奨はただちに違法とは言えません。

しかし、以下のような場合は違法性が高まります。

  • 本人が拒否しているのに退職勧奨を続ける
  • 長時間の面談で退職を迫る
  • 威圧的な言葉で退職を求める
  • 退職しない場合の不利益をほのめかす
  • 退職届を書くまで帰さないような対応をする

このような行為は、従業員の自由な判断を妨げるものとして、違法な退職強要と判断される可能性があります。

パワーハラスメントに該当するケース

リストラハラスメントは、パワーハラスメントと重なる部分があります

上司という立場を利用して退職を迫ったり、業務上必要のない叱責を繰り返したり、職場内で孤立させたりする行為は、その典型例です。

特に、以下のような行為には注意が必要です。

  • 人格を否定する発言
  • 必要以上の叱責
  • 業務からの切り離し
  • 過大または過小な要求
  • 仲間外れや無視

リストラ目的で行われている場合でも、行為の内容がパワーハラスメントにあたれば、会社側の責任が問われます。

損害賠償を請求できるケース

リストラハラスメントによって精神的苦痛を受けた場合、慰謝料や損害賠償を請求できるケースがあります

たとえば、嫌がらせによってうつ状態になったり、退職を余儀なくされたりした場合は、会社や加害者に対して責任を追及できます。

ただし、損害賠償を請求するには、ハラスメントがあった事実や、それによって損害が生じたことを示す証拠が重要です。


メモ帳と筆記用具とレコード端末
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リストラハラスメントを受けたときの対処法

リストラハラスメントを受けていると感じたら、感情的に退職届を出す前に、まずは冷静に状況を整理することが大切です。

一度退職届を提出してしまうと、後から「本当は辞めたくなかった」と主張するのが難しくなる場合があります

退職届をすぐに出さない

強いプレッシャーを受けていると、「もう辞めた方が楽かもしれない」と感じることがあります。しかし、会社に言われるまま退職届を出すのは避けましょう。

退職届を提出すると、形式上は自主退職として扱われる可能性があります。退職する意思がない場合は、「退職するつもりはありません」と明確に伝えることが重要です。

面談などで退職を迫られた場合も、その場で返答せず「持ち帰って検討します」と伝え、冷静に判断する時間を確保しましょう。

証拠を残す

リストラハラスメントを相談・主張するうえで、証拠は非常に重要です。

残しておきたい証拠には、以下のようなものがあります。

証拠の種類

内容

録音データ

退職勧奨や暴言、威圧的な面談内容

メール・チャット

退職を迫る文面、不当な業務指示

業務記録

仕事を外された経緯、業務量の変化

メモ・日記

日時、場所、相手、発言内容の記録

診断書

メンタル不調や体調悪化がある場合

人事評価資料

急な評価変更や降格の経緯

証拠は、できるだけ日時や相手、内容がわかる形で残しておくことが大切です。記憶だけに頼ると、後から事実関係を説明しにくくなります。

社内の相談窓口に相談する

会社にハラスメント相談窓口やコンプライアンス窓口がある場合は、利用を検討しましょう。

担当者に伝える際は、感情だけで訴えるのではなく、「いつ」「誰から」「どのような行為を受けたか」を整理して伝えると、対応してもらいやすくなります。

ただし、人事部や上司がリストラハラスメントに関与している場合、社内相談だけでは十分に解決しないこともあります。その場合は、外部機関への相談も視野に入れましょう。

労働局や総合労働相談コーナーに相談する

社内で相談しにくい場合は、外部の公的機関が利用可能です。

代表的な相談先として、各都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」があります。解雇、退職勧奨、ハラスメント、労働条件など、職場のトラブルについて相談できます。

費用はかからず、会社に直接相談する前の整理にも役立ちます。「これはリストラハラスメントなのか判断できない」という段階でも相談して問題ありません。

弁護士に相談する

退職を強く迫られている、すでに退職届を書いてしまった、慰謝料請求を検討している場合は、弁護士への相談も有効です。

弁護士に相談すると、以下のような対応を検討できます。

  • 退職勧奨の停止を会社に求める
  • 退職届の有効性を争う
  • 慰謝料や損害賠償を請求する
  • 労働審判や訴訟を検討する
  • 会社との交渉を任せる

リストラハラスメントは、会社との力関係に差があるため、一人で対応しようとすると精神的な負担が大きくなりがちです。状況が深刻な場合は、早めに専門家へ相談しましょう。

灰色の服を着た笑顔の女性が白い服を着た女性に説明
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会社側が行うべきリストラハラスメント防止策

リストラハラスメントは、従業員だけでなく企業にとっても大きなリスクです。訴訟や損害賠償の問題に発展するだけでなく、企業イメージの低下や社内の信頼関係の悪化にもつながります。

会社側は、退職勧奨や人員整理を行う場合でも、従業員の尊厳を守り、適切な手続きを踏む必要があります。

具体的には、以下のような対策が求められます。

防止策

内容

退職勧奨のルールを定める

面談回数、担当者、記録方法を明確にする

管理職研修を行う

違法な退職強要やパワーハラスメントのリスクを教育する

面談記録を残す

発言内容や本人の意思確認を記録する

相談窓口を整備する

従業員が安心して相談できる体制を作る

メンタルヘルスに配慮する

産業医面談や休職制度の案内を行う

特に、現場の上司だけに退職勧奨を任せると、強い言葉や不適切な対応につながるおそれがあります。人事部門が関与し、適正なプロセスで進めることが重要です。

適切な退職勧奨ルールを整備する

退職勧奨を行う際は、面談回数や面談時間、担当者、記録方法を事前に決めておくことが大切です。

本人が退職を拒否しているにもかかわらず説得を続けると、退職強要と判断される場合があります。面談内容を記録し、強要しない姿勢を徹底しましょう。

ハラスメント研修を実施する

管理職や人事担当者には、リストラハラスメントやパワーハラスメントに関する研修を実施しましょう。

「会社に必要ない」などの人格否定や、仕事を与えない対応はハラスメントに該当する可能性があります。具体例をもとに学ぶことで、不適切な言動を防ぎやすくなります。

相談窓口・内部通報制度を整備する

リストラハラスメントは、被害者が声を上げにくい問題です。

人事部やコンプライアンス窓口に加え、匿名相談や外部窓口を設けることで、早期相談につながります

相談者への不利益な扱いを禁止し、相談後の調査・対応フローも明確にしておきましょう。

メンタルヘルスケアを強化する

退職勧奨や人員整理は、従業員に大きなストレスを与えます。

会社は産業医面談やストレスチェック、カウンセリングなどを活用し、心身の不調を早期に把握することが大切です。

休職や復職支援の体制も整え、従業員の健康を守りましょう。

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まとめ

リストラハラスメントとは、会社が従業員を自主退職に追い込むために、退職を強く迫ったり、不当な配置転換や嫌がらせをしたりする行為です。

退職勧奨自体は違法ではありませんが、本人の意思を無視して繰り返し迫る、仕事を取り上げる、孤立させる、人格を否定するような言動を行う場合は、違法な退職強要やパワーハラスメントにあたる可能性があります。

被害を受けたと感じたら、すぐに退職届を出すのではなく、まずは証拠を残しましょう。

録音、メール、メモ、診断書などを集めたうえで、社内窓口や労働局、弁護士などに相談することが大切です。

リストラハラスメントは、一人で耐え続けるべき問題ではありません。早めに相談し、自分の権利と心身を守る行動を取りましょう。

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リストラハラスメントに関する

よくある質問

Q.リストラハラスメントの具体例は?
A.

リストラハラスメントの具体例には、執拗な退職勧奨、仕事を与えない、不当な配置転換、能力に合わない業務の押し付け、無視や仲間外れなどが挙げられます。

退職へ追い込む目的で精神的な圧力をかける行為は、リストラハラスメントに該当する場合があります。

Q.退職勧奨は違法ですか?
A.

退職勧奨そのものは違法ではありません。会社が従業員に退職を提案することは可能です。

ただし、本人が拒否しているのに何度も迫る、威圧的な言葉を使う、不利益をほのめかすなどの場合は、違法な退職強要と見なされかねません。

Q.仕事を与えられないのは違法ですか?
A.

業務上の合理的な理由がなく、退職へ追い込む目的で仕事を与えない場合は、違法と判断されるケースがあります。

特に、会議から外す、情報共有をしない、席だけ用意して業務を与えないといった扱いは、パワーハラスメントやリストラハラスメントに該当しかねません。

Q.録音は証拠になりますか?
A.

退職勧奨や暴言、威圧的な面談内容を録音したデータは、証拠として役立ちます。

誰が、いつ、どのような発言をしたのかが分かる録音は、相談や交渉の際に重要です。あわせてメールやメモも残しておくと、事実関係を整理しやすくなります。

Q.リストラハラスメントで慰謝料請求はできますか?
A.

リストラハラスメントによって精神的苦痛を受けた場合、慰謝料や損害賠償を請求できる場合があります。

ただし、請求にはハラスメントの事実や損害を示す証拠が必要です。録音、メール、日記、診断書などを残し、早めに専門家へ相談しましょう。

Q.会社を辞めないといけませんか?
A.

リストラハラスメントを受けたからといって、必ず会社を辞める必要はありません。退職するかどうかは本人が自由に判断するものです。

辞める意思がない場合は、退職届にすぐ署名せず、証拠を集めたうえで社内窓口や外部機関に相談しましょう。

Q.労働基準監督署に相談できますか?
A.

リストラハラスメントに関する悩みは、各都道府県労働局に設置されている総合労働相談コーナーに相談できます。労働基準監督署内にある場合も多く、解雇、退職勧奨、いじめ・嫌がらせなどの職場トラブルに広く対応しています。

違法性が分からない段階でも、一人で抱え込まず窓口を活用しましょう。

Q.パワーハラスメントとの違いは?
A.

パワーハラスメントは、職場での優越的な関係を背景に、業務上必要な範囲を超えて就業環境を害する行為です。

一方、リストラハラスメントは、自主退職へ追い込む目的で行われる嫌がらせを指します。

リストラハラスメントの中にパワーハラスメントが含まれるケースもあります。

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