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認認介護とは何かをわかりやすく知りたい人
老老介護と認認介護の違いを理解したい人
親や配偶者の介護に不安を感じている人
高齢の親が夫婦だけで暮らしており、その認知症の進行が心配な人
認認介護で起こり得るリスクや事例を知りたい人
介護を家族だけで抱え込まず、相談先や解決策を知りたい人
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*2026/02/04 時点

認認介護とは?
認認介護とは、認知症のある高齢者を、同じく認知症のある家族が介護している状態を指します。
たとえば、認知症の妻が認知症の夫を介護するようなケースです。
服薬や食事、金銭管理、火の始末などを適切に行うことが難しくなり、事故や介護の継続が困難になるおそれがあります。
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老老介護とは?
老老介護とは、高齢者が高齢者を介護している状態を指します。
一般的には、65歳以上の夫婦・親子・きょうだいなどの間で、一方が介護者となり、もう一方を支えるケースを指します。
高齢化や核家族化により、在宅介護は珍しくない状況になっています。

認認介護と老老介護の違い
老老介護と認認介護の違いは、介護する側・される側に認知症があるかどうかです。
老老介護は「高齢者同士の介護」を指すのに対し、認認介護は「認知症のある高齢者同士の介護」を指します。
認認介護では判断力や記憶力の低下が重なり、事故や服薬ミスなどのリスクが高まりやすくなります。
種類 | 意味 | 主なリスク |
|---|---|---|
老老介護 | 高齢者が高齢者を介護する状態 | 介護疲れ、体力低下 |
認認介護 | 認知症のある高齢者が、認知症のある高齢者を介護する状態 | 服薬ミス、火の不始末、金銭管理の困難、事故 |

割合で見る老老介護・認認介護の実態
厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、要介護者等と同居の主な介護者が「65歳以上同士」の割合は63.5%、「75歳以上同士」は35.7%です。
老老介護はすでに在宅介護の大きな割合を占めています。一方、認認介護は単独の公的統計が限られるため、老老介護の増加とあわせて注意が必要です。
調査年 | 60歳以上同士 (%) | 65歳以上同士 (%) | 75歳以上同士 (%) |
|---|---|---|---|
2001(平成13)年 | 54.4 | 40.6 | 18.7 |
2004(平成16)年 | 58.1 | 41.1 | 19.6 |
2007(平成19)年 | 58.9 | 47.6 | 24.9 |
2010(平成22)年 | 62.7 | 45.9 | 25.5 |
2013(平成25)年 | 69.0 | 51.2 | 29.0 |
2016(平成28)年 ※ | 70.3 | 54.7 | 30.2 |
2019(令和元)年 | 74.2 | 59.7 | 33.1 |
2022(令和4)年 | 77.1 | 63.5 | 35.7 |
※2016(平成28)年の数値は、熊本県を除いたものです。

認認介護の5大リスク
認認介護では、介護する側・される側の双方に認知機能の低下がみられるため、日常生活の小さな異変が見過ごされやすくなります。
健康管理や火の扱い、金銭管理などに支障が出ると、本人たちだけでなく、家族や近隣住民を巻き込む問題に発展するおそれがあります。
1. 服薬・体調管理ができなくなるリスク
認認介護では、薬を飲んだことを忘れたり、誤って重複して服用したりする危険性も否定できません。食事量や水分摂取量の変化にも気づきにくく、脱水や低栄養、持病の悪化を招くこともあります。本人たちだけで体調の変化を判断するのが難しい点に注意が必要です。
2. 火の不始末や事故につながるリスク
ガスコンロの消し忘れ、暖房器具のつけっぱなし、たばこの不始末などは、火災につながる危険があります。
特に調理や暖房を日常的に使う家庭では注意が必要です。火を使わない調理器具への切り替えや、自動消火機能付きの機器を導入するなど、環境面の見直しも有効です。
3. 詐欺や悪質商法の被害に遭うリスク
判断力が低下すると、電話勧誘や訪問販売で不要な商品を契約してしまうことがあります。
同じ商品を何度も購入する、支払いを忘れる、請求書を放置するといった問題も起こりやすくなります。
金銭トラブルは発覚が遅れるほど対応が難しくなるため、早めの確認体制が必要です。
4. ひとり歩き・行方不明につながるリスク
認知症の症状により、外出先で道に迷ったり、自宅へ戻れなくなったりすることがあります。介護者も認知症の場合、外出に気づけない、捜索や連絡が遅れるといった問題が起こりやすくなります。
GPS機器や見守りサービス、近隣との連携を活用し、早期発見につなげることが大切です。
5. 介護者と要介護者による介護の継続が困難になるリスク
認認介護では、介護者自身も支援を必要としている可能性があります。無理を重ねると、疲労や体調不良に気づかないまま介護を続けてしまうことがあります。
どちらか一方が倒れると生活全体が成り立たなくなるため、家族や専門機関が早めに関わる体制づくりが欠かせません。
リスク | 起こりやすいトラブル |
|---|---|
服薬・体調管理 | 飲み忘れ、重複服用、脱水、低栄養 |
火の不始末 | コンロの消し忘れ、暖房器具による火災 |
金銭管理 | 不要な契約、詐欺被害、請求トラブル |
ひとり歩き・行方不明 | 迷子、事故、捜索の遅れ |
介護継続の困難 | 生活環境の悪化 |

認認介護の事故・事例5つのケース
以下は認認介護で起こり得る代表的なケースです。
いずれも、介護する側・される側の双方に認知症の症状があることで、日常生活の管理が難しくなる点が共通しています。
1. 服薬管理ができず健康状態が悪化するケース
認認介護では、薬を飲んだかどうかを双方が忘れてしまうケースも珍しくありません。その結果、薬の飲み忘れや重複服用が起こり、持病の悪化や体調不良につながる可能性があります。
服薬カレンダーや訪問看護、家族による確認など、第三者が関わる仕組みづくりが必要です。
2. 火の不始末により事故につながるケース
認知症のある高齢者が調理中に鍋を火にかけたまま忘れ、介護する側も気づけないケースは少なくありません。小さな不注意でも、火災や近隣への被害につながるおそれがあります。
ガスコンロの使用状況を見直し、IH調理器(電磁調理器)や自動消火機能付き機器の導入を検討すると良いでしょう。
3. 食事や金銭管理が難しくなるケース
食事をしたことを忘れて何度も食べる、反対に食事を摂らず体調を崩すケースも見受けられます。
また、買い物や支払いの記憶があいまいになり、同じ商品を繰り返し購入したり、請求書を放置してしまうこともあるでしょう。
生活費や契約状況を家族が定期的に確認することが大切です。
4. ひとり歩きにより行方不明になるケース
認知症のある人が外出して戻れなくなり、介護する側も探しに出たまま帰宅できなくなるケースがあります。
双方に認知症の症状があると、警察や家族への連絡も遅れやすくなります。GPS機器や見守りサービス、近隣への事前共有などにより、早期発見につなげる対策が必要です。
5. 感情のコントロールが難しくなるケース
認知症の症状により、同じ話を繰り返す、被害妄想が出る、介助を拒むといった場面が増える傾向にあります。
介護する側も認知機能が低下していると、冷静に対応できず、暴言や暴力につながりかねません。家族だけで抱え込まず、早めに専門機関へ相談しましょう。

認認介護に陥る原因
認認介護の背景には、高齢化だけでなく、家族構成や地域との関係の変化があります。
介護が必要になっても周囲に相談できず、高齢者だけで生活を続けているうちに、介護する側の認知症も進行してしまうことがあります。早期に異変を見つけにくい点が大きな課題です。
高齢化により介護する側も高齢になっている
平均寿命が延びたことで、配偶者や親の介護が始まる頃には、介護者も高齢になっているケースが増えています。
「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」によると、要介護者等と同居の主な介護者が「65歳以上同士」である割合は63.5%です。
老老介護の増加は、認認介護の土台にもなります。
核家族化で高齢者世帯が孤立しやすい
子ども世代と離れて暮らす高齢者世帯では、日々の変化を家族が把握しにくくなります。
近所付き合いが少ない場合、認知症の進行や生活環境の乱れも見過ごされやすくなるでしょう。
身近に相談できる人がいないまま介護を続けることで、支援を受ける機会を逃してしまうことがあります。
介護サービスの利用を控えてしまう
介護保険サービスを利用するには、原則として自己負担が発生します。
費用への不安から利用をためらったり、「家族で何とかしたい」と考えて外部の支援を受けなかったりする家庭もあります。
その結果、介護者だけに負担が集中し、心身の余裕を失いやすくなるでしょう。
家族や地域が異変に気づきにくい
認知症は少しずつ進行することが多く、初期の変化は見逃されがちです。
離れて暮らす家族が電話だけで確認している場合、部屋の様子や食事状況、請求書の未払いなどまでは把握しにくいでしょう。
地域との接点が少ない世帯ほど、問題が表面化するまで時間がかかる傾向があります。
介護者自身の認知症に気づけない
介護している人の物忘れや判断ミスは、「疲れているだけ」「年齢のせい」と受け止められやすいものです。
しかし、介護者自身の認知症に気づかないまま介護を続けると、服薬管理や金銭管理、緊急時の対応が難しくなります。介護者の状態も、要介護者と同じように確認することが大切です。
原因 | 起こりやすい状況 |
|---|---|
高齢化 | 介護者の体力・判断力も低下する |
核家族化 | 別居家族が変化を把握しにくい |
経済的不安 | 介護サービスの利用をためらう |
地域とのつながりの希薄化 | 相談先がなく孤立しやすい |
介護者の認知症への気づきの遅れ | 管理や判断のミスが増える |

認認介護を未然に防ぐ解決策
認認介護を防ぐには、高齢者世帯だけで問題を抱え込まないことが大切です。
介護が必要になってから対応するのではなく、物忘れや生活の乱れが気になり始めた段階で相談先を確保しましょう。
家族、地域、介護サービスが連携することで、事故や孤立を防ぎやすくなります。
早めに地域包括支援センターへ相談する
地域包括支援センターは、高齢者の生活や介護について相談できる窓口です。
認知症の疑いがある、親の生活が心配、介護負担が大きいといった段階でも利用できます。
介護保険サービスの申請や医療機関の受診、見守り支援など、状況に応じた支援先につなげてもらえます。
介護サービスや見守りサービスを活用する
訪問介護やデイサービス、ショートステイを利用すると、介護者が休む時間を確保しやすくなります。
配食サービスや見守りサービスを組み合わせれば、食事や安否確認の支援にもつながります。
単一のサービスだけで解決しようとせず、生活全体を支える視点で選びましょう。
離れて暮らす家族と連絡を取り合う
別居している家族は、定期的に電話やビデオ通話を行い、生活の変化を確認しましょう。
会話の内容だけでなく、同じ話の繰り返し、支払いの遅れ、服装や部屋の様子なども確認のポイントです。
可能であれば、近隣住民やケアマネジャーとも連絡を取れる関係を作っておくと良いでしょう。
金銭管理や契約のトラブルを防ぐ体制を整える
認知症が進むと、不要な契約や高額商品の購入、支払い忘れが起こりやすくなります。通帳や請求書、定期購入の状況を家族が確認できるようにしておきましょう。
判断能力の低下が心配な場合は、成年後見制度や日常生活自立支援事業の利用も選択肢になります。成年後見制度は、認知症などの理由で本人が単独で法律行為を行うことが難しい場合に利用できる制度です。家庭裁判所が適任と思われる援助者(成年後見人・保佐人・補助人)を選任し、本人を法的に支援します。
日常生活自立支援事業は、高齢者や障害者が住み慣れた地域で安心して自立した生活を送れるように、福祉サービスの利用などに関わる相談や援助を行うサービスです。
介護する人の負担を減らす仕組みを作る
認認介護を防ぐには、介護される人だけでなく、介護する人を支える視点も必要です。家事、通院付き添い、見守り、金銭管理などを家族や外部サービスで分担しましょう。
家族会議で役割を決めておくと、特定の人に負担が偏ることを防ぎやすくなります。
対策 | 具体例 |
|---|---|
相談先を確保する | 地域包括支援センター、ケアマネジャー |
介護負担を分散する | 訪問介護、デイサービス、ショートステイ |
生活を見守る | 配食サービス、見守りサービス、定期連絡 |
金銭トラブルを防ぐ | 請求書確認、契約管理、成年後見制度 |
家族で役割分担する | 家族会議、緊急連絡先の共有 |

まとめ
認認介護は、認知症のある高齢者を、同じく認知症のある家族が介護する状態を指します。老老介護と似ていますが、双方に認知機能の低下があるため、服薬管理や食事、金銭管理、火の始末、ひとり歩きなどのリスクが高まりやすい点が大きな違いです。高齢化や核家族化、介護サービスの利用控え、家族や地域が異変に気づきにくいことなどがその背景にあります。そのため、問題が深刻化するまで表面化しにくいことも大きな課題です。認認介護を防ぐには、家族だけで抱え込まず、早い段階で地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することが大切です。訪問介護やデイサービス、見守りサービス、金銭管理の支援などを組み合わせ、介護する人とされる人の双方を支える体制を整えましょう。
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よくある質問
Q.認知症の高齢者に言ってはいけない言葉は何ですか?
「何度言えばわかるの」「前にも言ったでしょ」など、責める言葉は避けましょう。本人の不安や混乱を招く可能性があります。否定せず、安心できる声かけを意識することが大切です。
Q.認認介護の問題点は何ですか?
介護する側・される側の双方に認知症の症状があるため、服薬管理、食事、金銭管理、火の始末などが難しくなります。
Q.経済的に不安がある場合、両親の介護はどうすればいいですか?
まずは地域包括支援センターや自治体の窓口に相談しましょう。
介護保険サービスの利用者負担軽減制度や、高額介護サービス費制度などを利用できる場合があります。早めの相談が重要です。








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